TechReach

Go言語とPythonどっちを選ぶ?できることの違いや年収などを比較

Go言語とPythonは将来性が高いという情報も多いため、未経験からプログラミング言語を学んでいく際に、どちらを選ぶべきかで悩んでしまうこともあると思います。そこでこの記事では、Go言語とPythonの特徴や習得難易度、将来性などについて説明をしています。ぜひともご参考ください。

 

Go言語とは

2009年にGoogleで開発されたオープンソースのコンパイラ言語です。コンパイラ言語とは、コードを機械語に翻訳する際に、コンパイルという一括翻訳方法を採用しているプログラミング言語のことをいいます。コンパイラ言語にはGo言語以外にも、JavaやC#などがありますが、Go言語はそれらよりも実行速度が速くなっています。また、コンパイラ言語自体が後述するインタプリタ言語に比べて処理速度が速くなっているため、Go言語は主に利用されているプログラミング言語のなかでも上位の実行速度を誇ります。

Go言語でできること

Go言語では、Webサイト、Webアプリケーション、IoT(Internet of Things|モノのインターネット)、スマートフォンアプリの開発やサーバーの構築もできるようになっています。

また、Go言語はマイクロサービスというアーキテクチャを採用した開発でも多く利用されています。マイクロサービスとは、Webアプリケーション開発などで必要になるIDやパスワードの認証サービス、アクセス許可機能、データ管理などを別々に開発し、連携し合うことでひとつの大きなシステムを構築する方法です。マイクロサービスを利用すると柔軟性や拡張性の高いWebアプリケーション開発ができるため、近年注目されているアーキテクチャとなっています。

Go言語でつくられたWebサービス

Go言語でつくられたWebサービスには、メルカリやグノシー、Schoo(スクー)、クックパッド、ぐるなび、ZOZOTOWNなどがあります。また、海外のWebサービスではGoogle、Netflix、Dropbox、Twitter、Facebook、Uberなどがあります。

しかし、Webサービスの開発では複数のプログラミング言語を利用することも多くなっており、Go言語でWebサービスのすべてを開発している訳ではなく、Go言語の場合は一部分の開発で利用されているもののほうが多くなっています。また、上述してきた内容以外のGo言語の特徴についてまとめている記事もありますので、よろしければこちらもご確認ください。

 

関連記事:Go言語とは?特徴や選ばれる理由について解説

Pythonとは

1991年にリリースされたオブジェクト指向のスクリプト言語です。スクリプト言語とは、コードの記述やプログラムの実行が簡単にできるプログラミング言語の総称ですが、明確な定義はないものになります。一般的に、スクリプト言語はインタプリタ方式でコードを機械語に翻訳するものが多く、Pythonはインタプリタ方式を採用しているため、インタプリタ言語にも分類されています。

インタプリタ言語の翻訳方法は、コンパイラ言語と違いコンパイルを必要とせず、コードを一行ずつ機械語に変換していきます。そのため、コンパイル作業が不要で、初心者でも簡単にプログラムの実行ができるメリットがあります。しかし、コンパイラ言語に比べると処理速度が遅いというデメリットがあるため、処理速度を求めるシステム開発では、他のメリットと比べたうえで、プログラミング言語を選ぶ必要があります。Pythonの特徴や開発できるものなどについてはまとめている記事がありますので、こちらもよろしければご確認ください。

 

関連記事:Pythonエンジニアに転職するには?実務経験は必要か?

特徴と習得難易度の比較

Go言語とPythonの特徴と習得難易度をお伝えします。

Go言語の特徴と習得難易度

Go言語は、Googleが効率的な開発を目的として作ったプログラミング言語でもあるため、コード記述が非常にシンプルで、ループ処理(プログラムを繰り返しおこなわせる処理のこと)もfor文のみとなっています。また、現在人気のある言語のほとんどはオブジェクト指向を採用していますが、Go言語はオブジェクト指向に似た部分はありながらも継承などの機能がなく、Googleからもオブジェクト指向であるとは明言されていません。

学習難易度については、Go言語はコード記述がシンプルで言語自体の仕様も少ないため低い部類に入ります。しかし、他の主流プログラミング言語とは違い例外処理(エラーが起きた際に、そのエラーに対応するように事前にプログラムしておく処理)がなく、ポインタ(メモリ上のアドレスを指す変数)の管理なども必要になります。また、Go言語は比較的新しい言語のため、Pythonほど学習環境が充実しているとはいえず、学習のしやすさから考えるとPythonに軍配が上がります。

Go言語の学習方法にまとめた記事や、フレームワーク(システム開発を効率的にするための枠組み)についてまとめた記事がありますので、こちらもぜひご参考ください。

 

関連記事:Go言語の学習者に向いた資格はある?おすすめの学習方法や技術者関連資格をご紹介

     Go言語のフレームワークはこの5つを押さえよう【2022年版】

Pythonの特徴と習得難易度

Pythonは、AI開発や機械学習、データサイエンス、データ解析など、近年需要が高まっている分野に強いことが最も注目すべき特徴となります。また、Webアプリケーション開発にも強く、PythonのフレームワークであるDjangoとFlaskは

、JavaScript系のフレームワーク以外で、世界中で最も使われているフレームワークとなっており、そちらの分野でも人気が高くなっています。

Pythonの学習難易度もGo言語と同じく低くなっていますが、言語仕様や学習のしやすさからGo言語より学習難易度が低くなるでしょう。また、Pythonは基本文法自体は簡単な部類に入りますが、開発する分野によって難易度は高くなってしまいます。その点についてRubyと比較をしてまとめた記事や、学習方法について言及している記事がありますので、こちらもよろしければこちらもご確認ください。

 

出典:Most used web frameworks among developers 2022 – Statista

 

関連記事:Ruby vs Python|どっちのプログラミング言語がおすすめか

     【目的別】Pythonの習得時間の目安や学習サイトをご紹介

年収と将来性について

Go言語とPythonの年収と将来性について説明します。

Go言語の年収と将来性

弊社TechReachのGo言語の案件数は152件、平均年収は約894.4万円、平均月単価は約74.5万円、単価幅は40万円〜115万円となっています。(2022年11月現在)

Pythonと比べると平均年収や月単価80万円以上の割合が高いという特徴があります。

将来性に関しては、Go言語は大規模サービスに向いているという側面もあり、国内外を問わず利用している大手企業も増えてきています。また、上述したマイクロサービスのアーキテクチャも近年注目を集めており、メルカリやZOZOTOWNはGo言語を利用してマイクロサービスを構築しています。

加えて、開発に対応できるOSが増加した経緯などもあり、Go言語を便利にするためのアップデートが適宜おこなわれています。これらのような理由から、現在の案件数は少なくなっていますが、将来性のある言語だと判断することができるでしょう。また、Go言語の将来性について詳しくまとめている記事もありますので、よろしければこちらもご確認ください。

 

関連記事:Go言語の将来性について案件数や採用企業から考える

Pythonの年収と将来性

弊社TechReachのPythonの案件数は416件、平均年収は約834万円、月平均単価は約69.5万円、単価幅は27万円〜125万円となっています。(2022年11月現在)

Pythonの将来性については、人気のプログラミング言語であるという観点から解説をした記事がありますので、そちらからご確認ください。

 

関連記事:Pythonとは?特徴や学習方法などを他言語と比較しながら解説

Go言語とPythonのどっちを選ぶか

未経験からプログラミング言語を学んでいく場合、年収や案件数、案件獲得のしやすさなどが選択基準として挙げられます。しかし、もしご自身で開発したいシステムが明確にあるのであれば、その気持ちを大切にし、目的に沿ったプログラミング言語を学習することが一番かと思います。

Go言語とPythonを比べるのであれば、Go言語は案件数が少ないにも関わらず高単価案件自体は多くなっているため、必要な知識やスキルを取得すれば、高収入を得やすくなることが予想できます。しかし、そのレベルに達するまでにはかなりの期間を要するため、状況に関わらずコツコツと勉強を続けなければいけません。また、Go言語とPythonを比べると、オブジェクト指向やコンパイル言語、インタプリタ言語の違いも大きなものになります。

主流のプログラミング言語はオブジェクト指向のインタプリタ言語が多くなっているため、Go言語から勉強を始めるとオブジェクト指向に対する理解を深めにくくなることが否めません。また、インタプリタ言語にはないコンパイルについても学んでいく必要があります。

その点から見ると、Pythonの学習をとおしてオブジェクト指向への理解を深めることは、他の言語へ移行する際の障害をなくすことにもつながるメリットがあります。また、プログラミング言語についての一般的な知識を経たあとに、必要に応じてコンパイルについて学習をすることは負担軽減にもなるでしょう。

まとめ

学習するプログラミング言語を決めるには、自身の考えをしっかりと持って、目的に沿ったものを選ぶ必要があります。そして、Go言語とPythonを比べると、Go言語で作りたいものがある方以外は、学習環境も整っており、案件も豊富にあるPythonからの学習をおすすめします。

プログラミング言語はGo言語やPython以外にもありますので、それぞれを比較し、ベストな選択ができるように情報を集めていきましょう。また、PythonとPHPを比較した記事もありますので、よろしければこちらもご確認ください。

 
関連記事:PHPとPythonの違いとは?特徴や習得難易度について解説

フリーランスの案件をお探しの方はTechReachにご相談ください。

TechReachを運営する株式会社アールストーンはIT・Web業界特化で15年以上の実績がございます。

そのため、高単価・高品質な数多くの案件紹介が可能です。

また一人のコンサルタントが企業と求職者様の担当を行う「両面型エージェント」を採用しているため、あなたの希望に合う案件がきっと見つかるはずです。

TechReachを活用して、理想の案件を見つけましょう!

関連記事

カテゴリ