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フリーランスエンジニアの単価相場は?

フリーランスエンジニアを志す方々にとって、一つの案件につき、どの程度の収入を得られるのか?ということは、とても気になる問題かと思います。

そこでフリーランスエンジニアの単価相場について調べてみました。単価を上げるために必要な努力についても記載しています。会社員からの独立を考えているエンジニアの方も、ぜひ参考にしてください

 

Contents

フリーランスエンジニアの単価相場はどれくらい?

弊社TechReachの案件をもとに、各項目ごとの単価相場をお伝えします。

プログラミング言語ごとの単価相場

プログラミング言語ごとの単価相場を見ていきましょう。以下の表は平均月単価が高い順に記載をしています。また、平均時給の換算は8時間×20日で計算をしています。(以降の情報もすべて、2023年4月19日時点で計算しています)

 

平均月額単価の順位プログラミング言語平均月額単価平均時給最高月額単価総案件数
1位Scala約75.2万円約4700円94万円21件
2位Ruby約73.8万円約4612円215万円206件
3位Kotlin約73.2万円約4575円110万円237件
4位Go言語約72.4万円約4525円150万円208件
5位Swift約72.3万円約4519円110万円213件
6位TypeScript約71.8万円約4488円150万円386件
7位Python約66.9万円約4375円215万円485件
8位C++約69.6万円約4313円100万円139件
9位Objective-C約68.9万円約4306円95万円54件
10位PHP約68.4万円約4275円145万円869件

 

平均月単価のランキング1位は、言語習得者の少ないScalaとなりました。また、KotlinやGo言語、Swift、TypeScriptなどの比較的新しい言語よりも、Rubyのほうが高単価になっていることは注目すべき結果です。

エンジニア職種ごとの単価相場

エンジニア職種ごとの単価相場を記載しています。

 

平均月額単価の順位エンジニア職種平均月額単価平均時給最高月額単価総案件数
1位プロジェクトマネージャー・プロジェクトリーダー約76.5万円約4781円275万円301件
2位バックエンドエンジニア約70万円約4375円145万円1202件
3位インフラエンジニア約69万円約4313円215万円427件
4位アプリケーションエンジニア約68.7万円約4294円170万円935件
5位フロントエンドエンジニア約68万円約4250円150万円637件
5位サーバーエンジニア約68万円約4250円150万円45件
7位データエンジニア約66万円約4125円180万円148件
8位システムエンジニア約65.1万円約4068円170万円1955件
9位ネットワークエンジニア約62万円約3875円120万円36件
9位組み込みエンジニア約62万円約3875円95万円41件

 

プロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーの平均月額単価が高いことは、職務内容から見ても妥当だといえます。それに対して、システムエンジニアは職務内容から鑑みると、平均月額単価が低いのではないかと驚く方もいらっしゃると思います。これは、システムエンジニアの総案件数が群を抜いて多く、小規模の案件数が多くなっているからです。

実際に、システムエンジニアは70万円以上の案件数が一番多くなっているのですが、60万円以下の案件数も一番多くなっているため、平均月額単価が押し下げられています。

高単価案件は経験年数3年以上が目安になる

弊社TechReachのフリーランスエンジニア案件では、経験年数3年以上から高単価案件の比率が高くなっていきます。また、経験年数4年以上、5年以上を条件に入れている案件では、月単価70万円以上の案件が全体の半数以上を占めています。そのため、経験を重ねていくことで高収入を得やすくなるといえるでしょう。

しかし、これらはあくまで応募基準の話であり、実際の案件ではスキルや経験、実績の条件も満たさなくてはなりません。その点は注意してください。

フリーランスエンジニアの単価別必要なスキル

単価ごとの必要になるスキルについて説明をします。

月額単価50万円に必要なスキル

月額単価50万円以上では、以下のスキルが目安になります。

 

・経験年数2年以上

・一人で業務ができるレベルのスキルや知識

・指示された内容をおこなえるだけのスキルや知識

 

エンジニア職種により内容は異なりますが、基本的な業務ができるレベルが求められます。また、案件によってはライブラリやフレームワークなど、特定のスキルが条件になっているものも見受けられます。

月額単価80万円に必要なスキル

月額単価80万円以上では、以下のスキルが目安になります。

 

・経験年数3年以上

・システム開発における上流工程を担えるだけのスキルや知識

・最新、あるいは流行している技術のスキルや知識

 

それぞれのエンジニア職でニーズが高まってきている技術や複合的な技術が必要な案件、ディレクションやマネジメント、設計などの上流工程から参画する案件が多くなっています。

月額単価100万円に必要なスキル

月額単価100万円以上では、以下のスキルが目安になります。

 

・経験年数3〜5年以上

・プロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーなどの経験

・プロジェクトの企画経験

・専門性の高い知識やスキル、それらに関する実務経験

 

システムのリプレースや大規模開発、バックエンドとフロントエンドなどの複数領域のスキル、マネジメントや企画の経験などが求められます。案件の特徴としては、高レベルの業務内容をおこなうメンバーとして参加するものや、プロジェクトの中心人物として業務をおこなうものがほとんどです。

会社員からフリーランスになる際に必要な年収とは

フリーランスと会社員の収入を考えた際、額面の手取りで比較する方も多いかと思います。しかし、実際には会社負担の所得税や住民税など額面に現れない差があります。

例えばフリーランスの場合、有給休暇がありません。有給休暇は勤務の開始から半年が経過した時点で10日分付与されます。そして1年ごとに日数が増えていき、最大で20日分になります。

完全週休2日制の企業で有給をフル活用すれば、およそ11ヵ月の労働で12ヵ月分の給料を受け取れる計算です。

また、会社員の社会保険料は企業が半分負担してくれています。更に会社員には残業代や休日出勤の手当て、退職積立金などの存在もあります。

これらの点を踏まえると、フリーランスで会社員と同じだけの収入を得るには、現在の3割から5割増しの手取りを得る必要があります。

フリーランスエンジニアが単価を上げるには

フリーランスエンジニアは、他人の評価で給与が決まる会社員に比べ、頑張り次第で収入をアップさせやすい働き方です。ここでは単価を上げるために、どのような手段があるか見ていきましょう。

スキルアップを図り対応可能範囲を広げる

対応できる業務が増えれば、それにともなって単価を上げられる可能性が高まります。

例えば、Webページでユーザーが触れる部分を担当するフロントエンドエンジニアが、システムで使用するハードウェア選びやその導入、セキュリティなどを担うバックエンドエンジニアの業務もカバーできれば、対応できる範囲に見合う給与を得やすいでしょう。

エンジニアの範囲外のことでも、Webデザインといった親和性の高いスキルを身につけることで、企業からの評価が高まる可能性もあります。

 

関連記事:フルスタックエンジニアとは?仕事内容や必要なスキルについて解説

     Webデザイナーとはどのような職業?仕事内容ややりがい、将来性を解説

クライアントの要望を満たし期待に応える

常に指示されたことにしっかりと取り組み、クライアントの要望を満たし続けると徐々にクライアントとの信頼関係ができてきます。そこで更にコンスタンスにクライアントの期待以上の結果を出すことができれば、単価アップの交渉もしやすいはずです。

例えば、自分の担当以外の部分にも着手したり、業務の効率を高めて生産性を上げるプログラムを組んだりすれば、クライアントからの信頼も厚くなることでしょう。できる範囲でかまわないので、プラスアルファの行動に努めていきましょう。

中長期案件の場合は単価交渉も検討する

半年間など、中長期的なプロジェクトの場合、作業工数が増えそうな時期や、業務に慣れて生産性が高まりそうな時期も出てきます。こうしたタイミングは、単価交渉をするチャンスです。

企業からすれば、フリーランスに仕払う単価を上げるということは大きな決断です。それなりの理由がなければ、まず同意してもらえないでしょう。しかし逆にいえば、通常の月よりも作業工数が増えていたり、より効率よく仕事に取り組めているという事実があれば、それを根拠に交渉を進めることができます。

プロジェクトに関わるメンバーが減って、自分が任される作業が重くなったときや、対応しなければならない分野が広がった際なども、単価交渉に向いているタイミングといえます。

フリーランス向けの案件紹介サイト・エージェントに登録する

フリーランスの案件では、同じような業務をしていても単価に高低差がつくことがあります。なぜなら、実質的な企業の収益状況からフリーランスに支払える金額に差があったり、企業利益の取り方に違いがあったりするからです。

フリーランス向けのエージェントに登録せず、個人でクライアントと契約を結んでいる場合、同じような条件で単価が上がる案件と契約を結ぶためには自分で営業活動をおこない、面談、契約、請求などについての話をまとめなければなりません。しかし、エージェントに登録をしていると、自分で営業活動などをおこなわずにエージェントから高単価案件を紹介してもらうことができます。クライアントと契約をし業務をしているフリーランスエンジニアにとって、案件探しや営業の負担を負わずに済むことは大きなメリットだといえます。

また、エージェントから単価相場などの情報も仕入れることができるため、フリーランスエンジニアとしてどういったスキルを今後身につけて行くべきか、どのように単価交渉をしていくかなども考えやすくなるでしょう。エージェントを利用すると仲介料は発生してしまいます。しかし、現状を振り返ったり、キャリアプランについて考えたりする時間を捻出しやすくなるため、フリーランスエンジニアは1社以上のエージェントと契約を結んでおくことをおすすめします。

フリーランスエンジニアが単価を上げるタイミング

フリーランスエンジニアが単価交渉をしやすいタイミングを3つお伝えします。

案件を継続して成果をだせたとき

契約した案件の内容をしっかりと履行したときやWEBサイト、WEBアプリケーションの利用者が増加したとき、売り上げが上がったとき、業務の効率化ができたときなど、自身が担当した業務で成果を上げることができればクライアントの評価が上がり、単価交渉がしやすくなるでしょう。

また、在宅の仕事ではなく客先常駐などの案件では、クライアント先での人間関係やチームメンバーへの貢献度など、成果物以外の尺度からも評価されます。日ごろから良好な人間関係を築き、単価交渉をしやすい下地を作っておくことも大切です。

向こうから案件の新規案件のオファーが来たとき

やり取りのあるクライアントから、新規案件や契約期間の延長、責任のある立場への着任などのオファーを貰ったときも単価を上げやすいタイミングです。クライアントがあなたに対して新しいオファーをするということは、エンジニアとしての働きや人間性に満足や期待をしている表れといってもよいでしょう。そのため、新規オファーをこれまでの仕事と比較したり、自身の貢献度などから鑑みたりして、単価交渉をしてみましょう。

しかし、大幅な単価上昇を試みると関係性が悪化する可能性も考えられます。あくまで慎重に、クライアントから了承を得やすくなるような話し方や単価設定を考えましょう。

新たなスキルを習得したとき

新しいプログラミング言語の習得や資格の取得など、対応できる業務が広がった際も単価を上げやすいタイミングです。単価交渉の際は、クライアントの既存システムにはない機能を追加できるなどと営業をかけるかたちになるかと思います。

例えば、既存の業務ではECサイトのデータ分析ができなかったが、NumPyやPandasを覚えたのでデータ分析システムを開発できるようになった、ChatGPTを利用して、より自然に応答できるAIチャットボットのシステムを開発したなど、新しく習得したスキルがクライアントの事業にどのような変化をもたらし、どのような利益が生まれるかを説明できればなおよいでしょう。

クライアントが事業として潜在的に希望していたもの、まったく想像していなかったがサービスやシステムの改善が見込まれるものなどを提案できれば、評価も上がるはずです。自身のスキルアップにより、クライアントに貢献できると感じたことは積極的に話しかけてみてください。

フリーランスエンジニアが単価を上げるときに気を付けたいこと

フリーランスエンジニアが単価交渉をする際に気を付けておきたいことを4つお伝えします。

最新の単価情報を知っておく

最新の単価情報を仕入れていないと、適切な価格で契約できない可能性があります。IT業界は技術進歩が早いので、求められるスキルのニーズも変わりやすくなっており、同じような業務内容でも需要と供給のバランスで単価相場は上下しやすいです。

また、まったくの新規案件はもとより、継続的に案件を受注している際も単価相場が変動する可能性があります。そのため、1ヵ月に一回、3ヵ月に一回といったように、自分で単価相場を調べる癖を付け、最新の情報を知っておくほうが身の振り方も考えやすくなるでしょう。

スキルシートを不備なく作成できるようにする

特に新規案件の獲得を目指す際は、スキルシートやポートフォリオを充実させ、できることや実績を伝えやすい状況を作っておきましょう。これらを充実させることで、クライアントはあなたの実力を判断しやすくなります。あまりにも細かく作成する必要はありませんが、評価基準になりそうなスキルは積極的に記載しておきましょう。

 

関連記事:スキルシートと職務経歴書の違いは?書き方やポイントを解説

面談のときのイメージをしておく

フリーランスエンジニアとして働いている方は、ほとんどが個人事業主だと思います。そして個人事業主は、事業規模の大小に関わらず経営者だといえます。面談での話は契約内容の話、つまり折衝となりますので、単価交渉をするための事前準備も欠かせません。

自身の強みやアピールする内容、クライアントの受け答えに対してどのような言葉を返すかなど、単価を上げるためのイメージを持っていたほうが、自身が望む結果も得やすくなるかと思います。クライアントと自分自身が納得した契約を結ぶためにも、交渉方法について考えておきましょう。

エージェントに相談する

フリーランスエージェントに登録すると、担当者がつくことがほとんどです。単価交渉や面談に苦手意識がある方や、最新の単価情報まで手が回らない方は、エージェントの担当者に相談してみてください。

弊社TechReachでは、利用者さまの希望する条件から案件を探しだし、ご提案をしています。また、目の前の案件だけでなく、利用者さまのなりたい姿やキャリアステップを実現するために、「キャリアプランを併走する」ことを大切にしております。毎月15日の入金サイクル、福利厚生サービスなどもあり、安心してご利用できるかと思いますので、お困りの際はご遠慮なくお申し付けください。

 

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案件を依頼しやすいフリーランスの特徴

フリーランスとして安定した収入を得るには、案件の依頼が継続して入ることが重要です。また業務量が増えれば、それだけ単価交渉もしやすくなります。ここでは企業から見て、どういったフリーランスに案件を依頼しやすいのかまとめてみました。

業務内容・範囲の理解が早い

一を聞いて十を知るといったことわざのように、業務の内容や範囲をすぐに理解し、詳細に説明をせずに済む人材は依頼を受けやすい傾向にあります。企業からすれば、業務に取りかかってもらう前段階の負担が小さいからです。

業務内容の分野に精通していると信頼ができ、仕事のクオリティにも期待ができるため、自然と依頼が増えやすくなります。

質問が的確

クライアントが非エンジニアの場合、指示が具体的にできていないケースも考えられます。そのような際、的確な質問ができるエンジニアは重宝されます。

クライアント自身もしっかりと把握できていない要望を、質問によって洗い出すことができればプロジェクトの仕様が明確になります。

クライアントの期待値とエンジニアの認識のズレをなくし、満足してもらえるような成果物につなげるためにも、自分が取り組むべき業務はどのようなことなのか、端的に質問できるようにしておきましょう。

対応可能な範囲が広い

誰しも、あそこに行けば大抵のものが手に入る、と思い浮かべる商業施設が一つはあるかと思います。それと同じように、この分野に関することであれば、大抵あの人が対応してくれる、と企業が期待できる人材になれば、フリーランスエンジニアとしての依頼が舞い込みやすくなります。

エンジニアとしての得意分野が複数ある人物や、複数のポジションをフレキシブルに兼任できるような人も企業からの依頼を受けやすいといえます。

エンジニアとしてのスキルを磨きながら依頼しやすい人材を目指そう

社会保険などの面も考慮すると、フリーランスエンジニアが会社員と変わらない生活を送るには、手取り収入を3割から5割ほど増やす必要があります。

まずは、与えられた案件をしっかりとこなして、企業と信頼関係を構築するといった当たり前のことからはじめてみてください。並行してスキルアップに励み、対応できる範囲が増えていけば自然と依頼数につながってくることでしょう。

安定して案件を受注できるように、ぜひご自身のエンジニアとしての需要を高める努力をしてもらえればと思います。

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