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フリーランスエンジニアとして未経験から案件を獲得するには?エンジニアの種類についても解説

「未経験からフリーランスエンジニアになりたい」と考えている方もいるかと思います。結論からいえば、未経験でもフリーランスエンジニアになること自体は可能です。そのなかでも学習環境と案件獲得のしやすさから、Web系エンジニアになることをおすすめします。

この記事では、IT業界の環境や、未経験者がフリーランスエンジニアになるために何をするべきかといったことを説明しています。しっかりとした事前準備をするために、ぜひ参考にしてみてください。

未経験でもフリーランスエンジニアを目指すことは可能

経済産業省が発表した『IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果』によると2030年には最大で79万人のエンジニアが不足するとの試算が出ています。

2022年現在においてもエンジニアの求人案件は膨大にあり、なかには実務経験なしで応募できるものもあります。

IT業界は慢性的な人手不足が続いています。そのため、求められるレベルのスキルさえあれば、未経験でもフリーランスエンジニアになることは可能です。

出典元:IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果

エンジニア需要の増加と少子化による人材不足

10年ほど前のスマートフォンには、今では当たり前の指紋認証や顔認証といった機能がありませんでした。それほどまでにIT技術の進歩は目覚ましく、今後も5GやAI技術の進化・普及によってエンジニアの需要は高まり続けるでしょう。

またIT人材への需要はデジタル化の波から、学術研究や金融、不動産、運輸業などの広範囲に及んでいます。しかし、経済産業省がまとめた『我が国におけるIT人材の動向』によると、IT人材の多くは東京のIT企業に就職しており、地方企業やその他の産業では人手不足が続いている状況がうかがえます。

また、少子化によってIT人材の母数も低下しています。そのため、人材不足の早期改善は難しく、案件を獲得しやすい状況は続いていくでしょう。

出典元:我が国におけるIT人材の動向

プログラミング学習環境の充実

プログラミング学習を希望する人の需要に応えるように、プログラミング教育ビジネスも発達しています。インターネットで検索をすれば、スクールや学習サービスはたくさん見つかります。

一貫したカリキュラムを組んでいるところだけでなく、提供サービスによっては、特定のプログラム言語や成果物だけを扱った学習コースもあります。これらを活用すれば、自分が手に入れたいスキルや、自分に合った学習方法に絞った効率的な勉強が可能です。

エンジニアの種類

エンジニアと一口でいっても、さまざまな種類があります。扱うシステムやプログラミング言語によって、おおまかに3種類に区分されます。

汎用機系

汎用機系とは、銀行や保険、行政などの大規模なデータ管理の際に多く用いられている独立したコンピュータシステムを指します。

汎用機系の特徴はシステムの閉鎖性で、後述するオープン系やWeb系とは違い、外部のパソコンやインターネットからの操作ができません。汎用機系のコンピューターはそれだけでシステムを動かすことができ、安全性や安定性が高く、データ処理も早いです。

しかし、これはスマートフォンなどの新しい技術が作られる前からあったシステムです。現在は同じようなシステムをオープン系やWeb系でも作れるようになってきています。そのため、汎用機系からオープン系へのシステム移行もおこなわれています。

汎用機系の利用プログラミング言語は、事務処理システムに用いるCOBOLというものがメインです。それ以外にJava、FORTANなどが挙げられます。

オープン系

オープン系とは、汎用機系のように独立した一つの機器でシステム構築をするのではなく、複数のコンピューターが接続をしてシステム構築をするものです。

パソコンを基軸としたシステムのため、WindowsなどのOSのバージョンアップに対応し、利用システムを最新の状態に保ちやすくなります。

また汎用機系の機器は、開発したメーカーや販売会社のシステムに依存してしまうため、費用が高くなりがちです。それに比べてオープン系は利用するパソコンが安くなっていることもあり、費用を抑えて運用することができます。

オープン系が利用するプログラミング言語は、JavaやPython、PHP、Rubyなどが挙げられます。

Web系

Web系エンジニアはWebサイトやアプリケーションなど、顧客が実際に使用するシステムの構築をメインにおこないます。販売・顧客管理のデータベースなど、企業内部の情報システムを主に扱う汎用機系、オープン系とは、その点が大きな違いになります。

またWeb系のエンジニアにはいくつかの種類があります。

フロントエンドエンジニア

Web訪問者が実際に操作、利用するページを作成します。HTML、CSS、JavaScriptなどのプログラミング言語のスキルが求められます。

サーバーサイドエンジニア

バックエンドエンジニアともいい、ユーザーが入力した情報を管理、保管するシステムを作ります。PHPやRubyの他、Java、Pythonなどのプログラミング言語を駆使し、業務にあたります。

インフラエンジニア

システム利用のためのサーバーやネットワークの運営、保守などをおこないます。ShellというソフトウェアやPython、Rubyなどのプログラミング言語への理解が求められます。

マークアップエンジニア

Webデザインを中心におこなうエンジニアです。HTML、CSSといった言語の習得の他、Adobe Photoshopを使いこなせるようなデザインセンスも重要です。

未経験から目指しやすいのはWeb系エンジニア

Webページのシステム構築はHTMLとCSSを基本的に使います。HTMLはマークアップ言語といい、Webページの基礎になる文字や画像などを構築します。

HTMLで構築された文字などは、HTMLのシステム自体では装飾をすることができません。そのため、デザインを整える役割を持つCSSを使い、Webページを見やすくすることが大切です。イメージとしては、HTMLで文字や文章の基本を作り、CSSで見やすいように飾り付けをしていくかたちになります。

Web系エンジニアがなぜ未経験でも目指しやすいかというと、上述したHTMLとCSSを学ぶための書籍、学習サイトや学習サービスが豊富にあるからです。また、パソコンがあればインターネットに接続されていなくとも、開発自体はできる点も見逃せません。

加えて、Web系エンジニアが手がける仕事は、企業から会社への発注が多い汎用機系やオープン系と違い、個人向けに発注がかけられることも多いという特徴があります。

学びやすく仕事も受けやすいことから、未経験者はWeb系エンジニアからのキャリアスタートをおすすめします。

Web系エンジニアに使われるJavaやPHPという言語は、オープン系エンジニアでも使われます。HTMLとCSSよりも難易度は上がりますが、習得することで仕事の幅は確実に広がります。自分のキャリア形成を考え、スキルアップも意識しておきましょう。

フリーランスエンジニアとして案件を獲得する方法

フリーランスエンジニアは会社員と違い、報酬を得るためには自分から仕事を獲得していく必要があります。

案件を獲得するルートとしては、自分自身での営業活動、エージェントやクラウドソーシングを介した契約、以前の勤務先や人づての紹介などのパターンがあります。ここではエージェントとクラウドソーシングについて掘り下げてお伝えします。

フリーランス向けのエージェントに登録する

フリーランスエンジニアは仕事の営業や契約、請求といった、エンジニア業務以外のやり取りも自分でしなくてはいけません。そういった手間を解消してくれるのが、フリーランス向けのエージェントサービスです。上記のようなやり取りをエージェントが代行してくれます。

エージェントと面談をして自分の希望を伝えれば、それに見合った案件を探してきてくれます。本業以外に割く時間も減り、安定して仕事を受けやすくなります。

また、エージェントから紹介される案件には、実務経験なしの募集もあります。未経験でエンジニアになった場合、人脈がないケースがほとんどです。最初の足がかりとして、ぜひフリーランス向けのエージェントを活用してください。

クラウドソーシングを利用する

クラウドソーシングとは、企業や個人がやって欲しい仕事を不特定多数に受発注し、業務をおこなっていく仕事の形態をいいます。

未経験のフリーランスエンジニアの仕事獲得ルートは、経験者に比べるとどうしても少なくなってしまいます。そのため、エージェントの利用時と併せて、クラウドソーシングの活用をおすすめします。

人材不足が叫ばれているITエンジニア系は、IT特化型のクラウドソーシングなどがあり、他業種よりもプラットホームが多くなっています。いろいろな企業のクラウドソーシングサービスに登録し、案件を探していくことで自分に合った仕事も見つけやすくなります。

フリーランスエンジニアを目指す基本ステップ

フリーランスエンジニアを目指すにあたって、必要なことがいくつかあります。ここではスムーズに独立するための一例を挙げたので、ぜひ参考にしてみてください。

プログラミング技術を習得する

未経験者がプログラミングを勉強する環境は整ってきており、書籍の他、学習サイトや学習サービス、プログラミングスクールといった選択肢があります。さまざまあるので、自分に合ったものを選ぶことができるでしょう。また、やる気さえあればすべて独学でまかない、仕事を得られる可能性もあります。

インターネットで検索をするとたくさんの書籍が見つかります。全体の流れをつかむためにも、まずは自分が気になった一冊を買ってみることをおすすめします。

本だけでの学習と併せ、ドットインストールやProgateといったプログラミング学習サービスを使うこともよいアイデアです。どちらも無料で受けられる講座が用意されており、有料プランも高額ではないので続けやすいでしょう。

ドットインストールやProgateに比べると高くはなりますが、プログラミングについての有料質問サービスも複数あります。状況によって使い分ければ効率的です。

プログラミングスクールはそれなりの費用がかかりますが、プロが組み立てた学習カリキュラムがあり、講師に質問をすることもできます。また、同じ志を持った仲間もできるため、独学よりもモチベーションを維持しやすいといったメリットもあります。

いずれにせよ、エンジニアになるためにはプログラミング言語の習得が欠かせません。学習し、スキルを磨きましょう。

副業として受注する or IT企業へ転職する

未経験から着実に実績を積んでいく方法として、本業を続けながら副業としてエンジニアの仕事をはじめるというやり方もあります。本業の収入で生活を安定させながら、貯金や実績ができたタイミングで独立すれば、よりスムーズにフリーランスエンジニアになれます。

また、一度IT企業へ転職したあとにフリーランスとして独立する方法もおすすめです。未経験の人材を募集している企業もあるからです。もちろん、独自アプリやWebサービスの開発経験があれば就職活動で有利になります。

企業に入ることを遠回りに感じる方もいるかもしれません。しかし、フリーランスエンジニアの案件には、3年以上の実務経験を求めるものも多くあります。将来への投資と思えば、一度IT企業へ転職するのも選択肢の一つとして考えられるのではないでしょうか。

フリーランスエンジニアとして独立する

フリーランスエンジニアとして事業をはじめる前に、準備をしておいたほうがよいことを何点かまとめました。確認しておきましょう。

開業届と青色申告(所得税の青色申告承認申請書)

開業届を提出すると屋号(個人事業主が名乗ることのできる個人名以外の名前)を持つことができ、個人名で事業をおこなうよりも取引先に安心感を与えやすくなります。

また開業届を出した年の3月15日まで、(開業届の提出が1月16日以降であれば、提出から2ヵ月以内)に青色申告(青色申告承認申請書)の提出をすると、最大で65万円の所得税特別控除を受けることができます。

事業用の銀行口座

フリーランスで生計を立てていく場合、ほぼ確定申告が必要になります。そこで事業での収入や経費がすぐにわかるよう、事業用口座をつくりましょう。開業届を出していると屋号名で口座を作ることもできます。

クレジットカードやローン契約などは会社員のうちにおこなう

フリーランスは会社員に比べると毎月の報酬が不安定になりやすく、社会的な信用が下がる傾向にあります。そのため、クレジットカードやローン契約、不動産賃貸契約などは会社員のときに済ませておくほうがよいでしょう。

国民年金と国民健康保険

フリーランスになると、会社がおこなってくれていた年金や健康保険の処理を自分でする必要が出てきます。厚生年金は国民年金に、社会保険は国民健康保険にそれぞれ切り替えが必要です。

国民年金も国民健康保険も、市区町村役場で手続きをします。また国民年金は年金事務所でも手続きが可能です。

健康保険は2年間に限り、以前の勤め先の会社が加入していた健康保険へ継続して加入することもできます。しかし、費用は全額自己負担に変わります。国民健康保険と金額を比較したうえで加入先を選びましょう。

事業運営のための備品を備える

個人で働く場合、業務に関する備品もすべて自分で用意する必要があります。例えば屋号を持つならば、取引先とのやり取りのために屋号入りの印鑑を作ったほうがよいでしょう。

また、見積書や契約書、請求書なども必要になってきます。名刺やメールアドレスも事業用のものを作ることをおすすめします。

まとめ

険しい道のりですが、未経験から企業勤めをせずにフリーランスエンジニアになることは可能です。最初から人づての紹介や、営業によって案件を獲得できるケースは稀なので、まずはエージェントやクラウドソーシングに登録をすることからはじめてみましょう。

最初のうちは案件獲得が難しくても、実績を積みスキルを増やしていけば自分が望む条件の仕事がしやすくなります。しっかりと準備をし、学習を続けてフリーランスエンジニアとして成長してもらえればと思います。

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