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Ruby技術者認定試験について|取得のメリットは?基礎知識やスキルは必要?

プログラミング未経験者がプログラミング言語を学ぼうとする際に、網羅的・体系的に順序よく学習ができる、資格取得を目指すことは効率的な方法のひとつです。今回の記事では、Rubyの資格試験である『Ruby技術者認定試験』についての情報をまとめています。ぜひともご確認ください。

また、Rubyについてあまりご存じない方は、概要を知るためにもまずは下記の関連記事をご参考ください。

 

関連記事:Rubyで出来ることとは?特徴やRubyで作られたサービスをご紹介

 

Ruby技術者認定試験とは

Ruby技術者認定試験とは、Ruby言語の普及・発展のための非営利団体である『Ruby Association』が主催をしている資格試験です。Rubyの日本国内の資格試験はRuby技術者認定試験しかなく、Ruby Associationの理事長にはRubyの開発者であるまつもとゆきひろ氏が就任されているため、実質的にはRuby公式の資格試験と判断してもよいかと思います。

また、資格試験自体はプロメトリック株式会社が提供するComputer Based Testing(コンピュータ ベースド テスティング|CBT)で配信されています。

 

出典:Ruby技術者認定試験

   

試験の目的について

Ruby Associationによると、

「Ruby技術者認定試験制度は、Rubyベースのシステムを設計、開発、運用するエンジニア、Rubyでシステム提案をおこなうコンサルタント、Rubyを教える講師及びRubyを学ぶ学生などを対象とした認定試験制度です。認定者は、Ruby技術者としての技術力を公正に評価され、高い水準のRubyによるシステム開発能力を持つことを認定されます。」

と公式サイトで記載されており、試験に合格することで、Ruby技術者としての実力を客観的に示すことができるようになります。

 

 

出典:Ruby技術者認定試験(以降の出典のない画像引用元はこちらからになります)

試験の概要

Ruby技術者認定試験はSilverとGoldに分かれており、受験資格は特にありません。しかし、Goldを受験するためにはSilverに合格していなければいけません。受験料はともに16,500円(税込)、小学校〜大学、および高等専門学校、職業能力開発大学校などの生徒は学生割引として8,250円(税込)で受験可能です。

申し込みは、プロメトリック株式会社のWebサイトからできるようになっています。加えて、初めて同社の資格試験を受ける際はプロメトリックIDに登録する必要があります。

また、合格か不合格かは試験当日にわかるようになっており、合格した際は2週間以内に電子版認定証書が登録メールアドレスに送付されます。

 

出典:Ruby技術者認定試験 学生割引制度

   Ruby技術者認定試験制度 | プロメトリック

試験日程(スケジュール)

CBT方式の資格試験のため、自分の好きなタイミング、好きな会場で受験可能です。また、試験会場(テストセンター)は全都道府県に少なくとも一ヶ所は準備されています。しかしながら、会場によって実施している日にちが異なるため、以下の出典にある公式サイトから試験会場と開催日程をチェックしてみてください。

 

出典:Ruby技術者認定試験制度 試験会場検索・予約状況確認

認定取得するメリットとは

資格を取得することにより、公式サイトにあるように「Rubyベースでシステム開発をおこなううえで必要な基礎的な知識と応用力をもつことをアピールする」ことができるでしょう。

就職活動や転職活動、フリーランスの案件探しなどにおいて、過去の開発実績や職務経歴書の内容はもちろん大事なものですが、資格を取得することによってより具体的にスキルや知識を証明できます。

また、実務経験がない初心者の方は資格あるいはポートフォリオ以外にプログラミング能力の証明が難しいため、資格は取得しておいたほうがよいといえるでしょう。

加えて、冒頭でお伝えしたように、資格勉強を通して網羅的・体系的に順序よく学習ができるため、学習スケジュールなども立てやすくなります。受験料や参考書の代金はかかってしまうものの、勉強方法の観点から見ても、資格取得を目指すことによるメリットは大きいと判断できます。

認定試験の難易度や推奨勉強時間について

SilverとGold、それぞれの難易度や推奨勉強時間についてお伝えします。

Silver

Silverの試験要項は以下の内容となっています。

 

 

Rubyの基本的な文法やライブラリ、オブジェクト指向についての知識が問われます。Silverの試験難易度は、ITSS(IT Skill Standard|ITスキル標準)という経済産業省がスキルレベルによって区分けした基準のなかにある、『ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ Ver11r2』のレベル1に該当します。ITSSの認定試験・資格のレベルは0〜4に区分けされており、Ruby技術者認定試験Silverはエントリレベルと記載されています。

そのため、ITSSのレベルから見ると低難易度の試験となりますが、インターネット上で見られる受験体験記などでは、Rubyの業務経験者やプログラミングスクールで学習をされた方でも1ヵ月前後は勉強をされているようです。

そのため、未経験者の場合はしっかりと勉強してから受験をしたほうがよいでしょう。過去のプログラミング学習やRubyの経験などによりますが、勉強期間は1〜2ヵ月くらいは必要になると考えられます。

 

出典:ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ Ver11r2(Goldについてもこちらを参考)

Gold

Goldの試験要項は以下の内容となっています。

 

 

Goldはプログラミング中級者と上級者を想定した試験になっているため、Silverの内容をさらに掘り下げ、 Rubyでのプログラム設計技術があることを認定するものになっています。ITSSの認定試験・資格のレベルではレベル2に該当し、区分上はエントリレベルに該当します。

しかし、インターネット上の情報ではSilverに比べて試験に不合格になってしまった。という情報も多く見受けられ、こちらもしっかりと対策をして受験をする必要があるでしょう。勉強期間の目安としては、Silverに合格したあと、少なくとも1〜2ヵ月の勉強が必要になると考えられます。

基礎知識やスキル、経験は必要?

SilverはRubyの基本的な内容が問われるものになっており、インターネット上の情報では未経験者から合格している方も見受けられます。そのため、まったくの未経験者でもしっかりとした勉強を続けることができれば合格は難しくないでしょう。また、GoldはSilverに合格をしていないと受験ができないため、Silverに合格すればそのあとも自身の勉強次第で合格できると考えられます。

Ruby技術者認定試験は参考書が発売されています。それに加えて他のRuby参考書や学習サービスなどを通して知識を深めていきましょう。

(※注:Ruby技術者認定試験は2022年10月3日よりRuby 3に対応した試験を配信しています。しかし、『Ruby技術者認定試験合格教本(Silver/Gold対応)』は試験バージョン2.1対応のものになっています。今後新しい教本が出ることが予想されますが、現在販売しているものは旧バージョンのものになっているため注意してください。【2022年11月6日現在】)

他の資格や技術認定試験との難易度比較

Ruby技術者認定試験のSilverは『PHP技術者認定試験』や『LinuCレベル1』、『LPICレベル1』と同程度の難易度になっています。Goldは『Red Hat 認定エンジニア (RHCE)』や『Cisco Certified Network Associate(CCNA)』と同程度の難易度で、『基本情報技術者試験』や『HTML5プロフェッショナル認定試験(HTML5)レベル1』よりも高難易度となっています。

特にGoldに関しては簡単な試験ではありませんので、しっかりと対策をして受験をするようにしましょう。

 

 

出典:ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ Ver11r2(赤線のみ加工)

Ruby技術者認定試験に合格してスキルや年収をアップ

Ruby技術者認定試験に合格することで、Rubyに対する理解を深められることは間違いありません。そのため、Rubyを主に利用しているエンジニアは自身のスキルアップのためにも受験をして損になることはあまりないかと思います。

また、企業によっては資格取得で特別手当を出しているところもあり、就職、転職、フリーランスの案件探しでは有利に働くことも期待できます。自身の能力を客観的に証明でき、年収アップに関与することも考えられるため、Ruby技術者認定試験の合格を目指すこともよいのではないでしょうか。

まとめ

これからRubyの勉強を始めようとしている方は、Silver合格を目指すことを特におすすめします。Rubyを全体的に学習でき、アピール材料にもなるため積極的に勉強をしていきましょう。また、Goldに関しても、Rubyでの開発経験がある方が資格を取得することによってアピール力が増すと考えられるため、キャリアアップの手段として選択をしてもよいかと思います。Ruby技術者認定試験が気になった方は、ぜひともチャレンジしてみてください。

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