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フリーランスの職務経歴書・履歴書の書き方やポイントを解説

履歴書や職務経歴書が必要になることがあります。

職務経歴書はどのような書式で何を記載すればよいのでしょうか?基本的なスタイルから、項目別の注意点、アピールのポイントまで詳しく見ていきます。

フリーランスの基本から、優れた職務経歴書を書くためのヒントまで、本記事を参考にして実践し、自分のものにしてください。

フリーランスとは

フリーランスとは、会社や団体に所属せずに仕事を請け負う働き方です。自分自身で仕事を探し、契約を結びます。

フリーランスは会社員ではないので、休業手当や労働時間、労働条件の明示など労働基準法が定める保護の対象にはなりません。自分自身が独立した事業主として仕事を進める必要があります。自分で仕事を見つけ、報酬を交渉し、納期を守る責任があります。

一方で仕事の依頼主に法的なルールを定めた「下請代金支払遅延等防止法(下請法)」が適用され、保護される場合があります。

下請法では、依頼主は契約書を作成・発行し保存する義務があります。また、代金の支払期日を納期から遅くなりすぎない日に定める義務があります。また、フリーランスが制作した成果物の受け取り拒否をしたり、返品したり、買いたたくことは禁止されています。

フリーランスとして働く方が増えるなかで、今後も法的なルール整備や多様な働き方への理解が求められます。

個人事業主との違い

個人事業主とフリーランスはともに特定の法人や団体に所属しないで業務をおこない、クライアントから報酬を受け取る点では同じですが、開業届の提出をしているかどうかが違います。

個人事業主とは、税法上の言葉で、税務署に開業届を提出した人です。個人事業主は税務署に「所得税の青色申告承認申請書」を提出すると、確定申告時に青色申告を選べ、控除額が最大65万円となるのがメリットです。他にも、自治体などの助成金・補助金を利用したり、事業用の銀行口座を作れます。

フリーランスが職務経歴書が必要な時

フリーランスになぜ職務経歴書が必要なのでしょうか。フリーランスは、クライアントから仕事を受注する前に、自分のスキルをアピールするステップが欠かせません。フリーランスに仕事を依頼する側からすれば、フリーランスがどのようなスキルを持っているのか疑問を持つことでしょう。

職務経歴書は、企業と契約を結ぶ際に求められることがあります。

職務経歴書は、過去に担当した仕事の実績・内容、仕事を通じて得たスキルや経験を採用担当者へ伝える書類です。A4用紙2枚以内に、スキルや経験を詳細に記入します。応募先が求める人物像に合わせて内容を調整するのが基本です。採用情報に書かれている業務内容などに関係するスキルを中心に記載して採用担当者へアピールします。

職務経歴書は、潜在的なクライアントに対し自分のスキルを伝えることで信頼性を高めるツールです。

仕事に応募する(業務委託契約を結ぶ)時

仕事を依頼する企業は、なぜフリーランスに依頼するのでしょうか。社内に当該業務を遂行できる人員が不在か、不足している場合に外部の専門家としてフリーランスに仕事を依頼します。

専門家として業務を遂行できるかどうかや、期日を守って納品できる信頼性があるのか、コミュニケーションはスムーズか、など仕事の依頼先としてふさわしいかどうか、さまざまな観点からフリーランスは評価されます。

フリーランスは応募時に職務経歴書を提出して、企業にスキルや信頼性をアピールできます。

通常、業務委託契約で仕事を受注する場合は、ポートフォリオや簡単にスキルを伝えるだけで済む場合が多いですが、相手が大手企業や公的機関の場合は、職務経歴書の提出が必要な場合があります。

フリーランスを廃業して企業に就職する時

企業への就職では、履歴書とともに職務経歴書の提出を求められます。

再就職する場合に、就職先企業の求めるスキルとフリーランスとしての経験が合っているかどうか、職務経歴書を提出してアピールできます。

フリーランスの職務経歴書の書き方

新卒採用でない限り、採用担当者は即戦力として活躍してもらえるかどうかを重視します。業務委託契約の場合は未経験向けの案件はほとんどありません。募集業務と同様の経験があることが基本となります。

また、フリーランスは組織に属さず仕事をするため、コミュニケーション能力に疑問をもたれがちです。

フリーランスとして、クライアントから信頼の得られる職務経歴書の書き方を、以下、具体的に見ていきましょう。

基本情報

基本情報(氏名・生年月日・性別・現住所・連絡先)を記載し、証明写真を貼ります。

年齢は、「満◯歳」と書かれていれば満年齢と書きます。満年齢とは、生まれた日から誕生日までが0歳で、以降は誕生日を迎えるごとに1歳プラスしていく数え方です。

氏名などのふりがなは、様式に「ふりがな」とあればひらがなで記入し、「フリガナ」の場合はカタカナで記入してください。

また、証明写真はスキャンしたものを印刷するのは控え、職務経歴書を印刷したあとに証明写真の実物を貼り付けます。写真は撮影から3ヵ月以内のものを用意しましょう。

職歴

フリーランス以前の経歴も含めて記載します。

職種・所属部署・勤務開始日・終了日などを簡潔に記載します。詳細はスキルシートなどにまとめるので、職歴で詳しく書く必要はありません。

 

  • 開業届を提出して個人事業主として活動している場合は、開業日とともに「個人事業主を開業」と記載します。
  • 開業届を提出せずフリーランスとして活動している場合は、「○○として活動を開始」と記載します。○○にはフリーランスとして受けている仕事の肩書きによって、例えば「デザイナー」などの名称を入れます。
  • フリーランスとして働いていたが、辞めている場合は、辞めた日付と「廃業」と記載します。

スキル・経験

保有資格やスキルを記載します。資格は客観的にスキルをアピールできるため、持っているものは必ず記載しましょう。

スキルは、マネジメントやディレクションスキル、コーディングやデザインスキルなど業務経験に応じて記載します。使用できるツールやソフト名、プログラミング言語などもあれば記載します。

また、過去の案件で得た経験に関して、学びの内容や考察を記載すれば、経験豊かなフリーランスとしてのアピールにつながります。

実績・過去取引企業

過去の案件を時系列で記載します。

秘密保持契約に違反しない範囲でなるべく具体的にクライアントの情報(企業名、仕事概要)を記載します。おこなった業務の内容、担当した役割、実績(売り上げ・目標達成率・業務量と達成に要した時間)は数値で具体的にアピールします。

契約上、クライアント名やURLを公開できない場合もありますが、業界名やクライアントの事業概要で代替して問題ありません。

自己PR・志望動機

職務経歴書は過去の経歴を記載するものなので、動機やPRを記載する必要はない場合もあります。しかし、職務経歴書の書式やクライアントからの要請があれば記載する必要があります。

自己PRには、応募先の企業・業種・業務にマッチした過去の実績や経験を例に挙げつつ、自分のスキル・思いをアピールしましょう。案件ごとに自己PRの内容をカスタマイズするのがおすすめです。

自己PRでは、スキルやコミュニケーション能力がクライアントの求める水準にマッチしているか伝わるように、自分の言葉でポジティブに表現し、思いをアピールしましょう。

志望動機には、仕事探しや転職で重視する考え方・クライアントや業務の魅力に関する考えを記載します。

フリーランスの職務経歴書を作成するときのポイント

採用担当者は、即戦力として活躍できるかどうかを注視しています。

実績を淡々と書くだけでなく、業務内容は詳細に書き、業務で学んだことやスキルの向上に結びついた事例などを記載して、採用担当者に「できる人材」と感じてもらえるようアピールしましょう。

コミュニケーション能力を示す

フリーランスは、企業や組織に属さず単独で活動しているイメージなので、いわゆる「報連相」や協調性が足りていないと思われがちなため、職務経歴書では、コミュニケーション能力や協調性をうまくアピールするのが重要です。

コミュニケーションによって円滑に業務が遂行できた例など具体的な事例やエピソードを記載してアピールしましょう。

また、マネジメント経験がある場合、記載しておくと、コミュニケーションに優れた人材としてアピールできます。

A4用紙2枚以内に簡潔に収める

職務経歴書は、A4用紙2枚以内に収まるように内容を取捨選択してください。長々と経歴を連ねればよいわけではなく、ポイントを絞って必要な情報・重要な情報をまとめましょう。

採用担当者は多数の職務経歴書を目にしているので、まとまりのない書類は、よい印象を持たれません。

クライアント企業に合わせて必要なスキルや経験に絞って簡潔に記載します。

トンマナやフォントの統一など細部に気を付ける

職務経歴書は、パソコンを使って作成します。Microsoft WordやGoogleドキュメントなど使い慣れたワープロソフトがあれば作成できます。パソコンを使って作成すれば、コピーアンドペーストで何社分も作成できますし、手書きの文字が読みづらいこともありません。

文書作成する際に注意したいのは、文字サイズや書体、色味などです。

文字サイズは10.5ptから11pt程度を基本とし、氏名だけ大きめの14ptから18ptを設定します。

文字の書体は印刷時に見やすい明朝体フォントがおすすめです。文字の色は黒一色とし、赤や青など色を使うのは控えます。箇条書きなど基本のスタイルのみで簡潔に記載し、見た目で目立たせるのではなく、読みやすい文章でアピールしましょう。

一通り、職務経歴書を書き終えたら、全体を見返し、読みづらいところや伝わりにくいところがないか、確認しましょう。

まとめ

フリーランスが押さえておきたい職務経歴書の詳細を見てきました。

 

  • フリーランスが職務経歴書を必要とするのは、仕事に応募したり、再就職する場合です。
  • 職務経歴書の書き方を項目別にご紹介しました。
  • 職務経歴書を作成するときポイントとなる、コミュニケーション能力や適切な書式を解説しました。

 

プロフェッショナルでスキルの高いフリーランスを探している潜在的なクライアントにとって、職務経歴書は過去の経歴を知るだけでなくコミュニケーション能力や豊富な経験を伝える重要なアピール材料となります。

取引先に提出を求められることもあるため、本記事を参考に一度は職務経歴書を作成してみることをおすすめします。

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