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データサイエンティストの年収は?データアナリストとの違いや業務内容も紹介

近年では、企業の経営やプロジェクトの改善のために、データ解析から導き出した知見を活かすことが広がってきています。この記事では、それらの専門家であるデータサイエンティストの年収や業務内容、データアナリストとの違いも説明しています。ぜひともご確認ください。

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データサイエンティストとは

データサイエンティストとは、統計学や情報科学、アルゴリズムなどを用いてデータを分析し、有益な情報を見つけ出す専門家です。2008年頃にデータアナリティクス業務をしていた人たちが自らを『データサイエンティスト』と名乗り始め、時代の流れとともに普及していった新しい職種といえます。

2010年以降にビッグデータなどの用語が提唱され、報道などを通してデータ解析の有効性が認知されるようになりました。企業は企業活動を通して膨大なデータを蓄積しているため、データを収集、分析した知見を経営や営業の戦略に活かす流れが広まってきています。

そのような潮流のなかで、データ解析をビジネスに活かす専門家といえるのがデータサイエンティストです。2013年に設立された一般社団法人データサイエンティスト協会では、データサイエンティストを『データサイエンス力、 データエンジニアリング力をベースにデータから価値を創出し、ビジネス課題に答えを出すプロフェッショナル』と宣言され、需要が高まっている職種であるといえます。

※参考:2021年度スキル定義委員会活動報告 2021年度版スキルチェック&タスクリスト公開

データアナリストとの違い

データサイエンティストとデータアナリストは混同されがちな職種です。その理由としては、双方の業務内容で共通している点が多く、相違点がわかりづらいという印象があるからだと考えられます。

双方ともデータを解析し、ビジネスに活かす知見を発見することは同じです。そのなかでの異なる点は、データサイエンティストはデータ解析システム自体を開発することが業務内容に含まれ、データアナリストは企業経営に活かすデータを見つけ出すことが業務の主体になることです。

企業によってはデータサイエンティストもデータアナリストと同じように、企業経営に活かすデータを見つけ出す業務だけの場合もあるでしょう。しかしながら、データ解析システム自体を開発する業務はデータアナリストに求められない業務内容であり、この点が大きな違いになっています。

それ以外にも、データサイエンティストの領域はビジネスだけではなく、研究開発に用いられるケースも出てきます。これらの点について、以下で解説をしていきます。

解析アルゴリズムの開発も業務領域に入る

上述したように、データ解析システムやアルゴリズムの開発がデータサイエンティストには求められます。アルゴリズムとは、特定の問題を解決するための計算方法や基準となっており、その開発をする点でデータアナリストとは大きな違いが生じます。

既存のデータ解析システムを利用することと、データ解析システム自体を開発することの難易度の違いは説明するまでもないでしょう。そのため、データサイエンティストをデータアナリストの上位職として扱う情報も多く見受けられます。しかしながら、個々人のスキルによることは否めませんが、一概にデータサイエンティストのほうが上位職であるとはいえません。

 

データアナリストのほうが既存のデータ解析システムへの知見が多く、データサイエンティストよりも企業経営に活かすデータを見つけ出す能力が高い可能性もあるからです。昨今では民間企業がデータ解析システムを提供していることも多く、データ解析を主にしているデータアナリストのほうが優れた解析結果を導き出す可能性もありえます。

データサイエンティストとデータアナリストの大きな違いを考えると、企業独自の解析システムを作るか、既存システムを最大限に活用するかのどちらかに重きを置くかとも考えることができます。それぞれの違いを正しく理解するようにしましょう。

ビジネス上の意思決定サポートだけが業務ではない

データサイエンティストがデータを分析して導き出した知見や、データ解析システムの開発はビジネス上の意思決定に使われることがほとんどです。しかしながら、データ分析、AI(人工知能)、機械学習などの基礎技術を研究開発する業務内容で求人がかけられている場合もあります。

それらの基礎技術の研究開発は、医療現場や金融システム開発などにも活かされるものになっています。ビジネスに応用する前の段階として、研究開発をしているケースもあると覚えておきましょう。

データサイエンティストの年収

弊社TechReachの案件では勤務地は東京が多く、ゲームや医療、スマートフォンアプリに関するデータ解析業務など、さまざまな業種のデータ解析で求人が出ています。

月平均単価は73.6万円で、月単価幅は40万円〜110万円です。データベース言語のSQLと、データ解析が得意なPythonのスキルを求めるものが多くなっています。(2022年8月現在)

データサイエンティストの業務内容

データサイエンティストがデータの解析や解析システムを開発することがあると説明してきました。ここでは、具体的にどのような業務をおこなっているかを3つピックアップしています。

収集データの選定・ノイズの除去

まずはビジネスの課題を解決するための問題を定義し、必要になるデータを選定します。課題の解決に必要のないデータを解析しても意味がないため、プロジェクトを成功させるためにも、問題定義と解決の仮説、収集データの選定はとても重要なフェーズとなっています。

基本的には自社のデータベースからデータを選定します。しかしながら、それだけでは不十分な場合もあるので、政府や調査機関、あるいはSNSなどのソーシャルメディアから必要になるデータを選定する機会も多くなっています。

選定したデータがそのまま問題の解決に使えるとは限りません。そのため、データクレンジングやデータプリパレーションといった手法で、不正確なデータや無関係なデータを除去する必要があります。これらの工程が終わったのち、データの特徴や関係性について考察し、問題解決の具体的な手法を構築していきます。

解析アルゴリズムの選定および開発

Tableau(タブロー)やLooker(ルッカー)などのBI(Business Intelligence)ツールと呼ばれるデータ分析ツールを使ったり、統計学の手法を用いてデータを解析していきます。

解析アルゴリズムを開発する場合は機械学習モデルなどを構築します。機械学習のアルゴリズム構築には教師あり学習、教師なし学習、強化学習の3パターンがあり、開発するものの特性によって学習モデルを適切に選ぶ必要があります。また、解析したデータをわかりやすく可視化し、ビジュアル面でも使いやすくするため、プロジェクト担当者との意見交換も欠かせません。

データ・解析アルゴリズムの調整

開発した解析アルゴリズムを本番環境にマッチさせるためには調整が必要になります。解析アルゴリズムへのデータ変換やインプット、アプリケーションによっては表示方法の調整などもしなければなりません。

データ解析システムをリリースしたあとは定期的な調整が必要になります。モデルを構築してデータ解析をするなかで、モデル自体の劣化や社会環境の変化によって求めている解析データが得られなくなる可能性があるからです。

そのため、データ解析システムのレビューをおこなうサイクルを決めておいたり、データ解析が劣化したと考えられる際は、一時的な要因でそうなっているのか、モデル自体が機能しなくなっているか、などの見極めをおこなうことが大切です。

資格は不要だが統計や情報処理の知識・スキルが必要な仕事

データサイエンティストを目指す場合に絶対に必要な資格はありません。しかしながら、データサイエンティストの業務は統計学、データベース、プログラミング言語、BIツールなどの知識やスキルが必要で、それらを土台にしたビジネス課題を解決に導く論理的思考が必要になります。

・統計学……最低でも統計検定2級以上の知識

・データベース……データベース言語であるSQLのスキル

・プログラミング言語……PythonやR言語などのデータ解析に必要なスキル

・BIツール……TableauやGoogle データポータルなどの現場で必要になるスキル

・論理的思考……ビジネス課題の原因と結果を導き出す思考力

データサイエンティストには少なくともこれらの知識やスキルが不可欠のため、自身の状況に沿った学習計画を考え、自己研鑽を続ける必要があります。

まとめ

データサイエンティストは必要となる知識やスキルが多く、業務内容的にも高難易度の職種であるといえます。そのため、データサイエンティストになるのは難しいといった情報もあり、事実として多くの努力が必要になるでしょう。

しかしながら、データサイエンティストが導き出すデータ解析は企業の方針を決定づける場合もあるため、責任が重いぶん、やりがいの大きい仕事であるともいえます。複合的な知識が必要なため、自身のスキルアップやキャリアアップにもつながるでしょう。データサイエンティストを目指す方は、少しずつでも勉強を続けて、自身の目標を達成するように行動していきましょう。

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