フリーランスエンジニアになるにはどうしたらいいのか?そのような疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか?この記事では、フリーランスエンジニアの仕事内容や平均年収などをご紹介するとともに、フリーランスエンジニアになるための方法について解説していますので、ぜひご覧ください。
Contents
フリーランスエンジニアとして独立するきっかけ
フリーランス白書2018によれば、フリーランスという働き方を始めた理由について下図のように発表しています。これらの項目からいくつかピックアップして解説していきます。
働き方を変えたい
会社員は、会社から勤務時間、勤務地を指定されますが、フリーランスは自分で好きなように働き方を決められます。上図では、55.8%の方がこの理由を選んでおり、独立したきっかけとしては、最も多い理由となっています。
やりたい仕事を自分で選びたい
会社員は、会社からの指示で仕事をすることになりますが、フリーランスは自分でやりたい仕事を選ぶことができます。上図では、54.2%の方がこの理由を選んでおり、独立したきっかけとしては、2番目に多い理由となっています。
年収・給料を上げたい
会社員は、定められた給料により年収が定まりますが、フリーランスは働けば働くだけ収入を増やすことができ、年収を上げることも可能です。上図によれば、独立したきっかけとしては、25.4%ほどとなっています。
面倒くさい人間関係で悩みたくない
会社員は、上司や同僚、先輩など決まった人間関係があり、毎日顔を合わせる人もいます。例え円満な人間関係を築いていても、面倒くさい、と思うこともあるかもしれません。フリーランスは、そうした人間関係の悩みから解放されます。フリーランスエンジニアは、業務委託として、どこかにアサインすることもありますが、苦手だと思った職場は、契約を更新せず、次の仕事を探すといったことも自由にできます。
フリーランスとして独立するべきタイミング
フリーランスとして独立するタイミングについて下記の条件で見ていきます。
20代のうちに独立
フリーランスは即戦力となるスキル、ノウハウが求められますが、20代のうちは、クライアントもそこまでのスキルやノウハウは期待していません。やり易さや、料金の安さなどが強みとなります。20代のうちは、格安でも色々な案件を受注し、スキルや実績を伸ばしていけば、次第に受注できる案件数や価格も上昇していくでしょう。上昇するまでには時間がかかるかもしれませんが、そのための時間もあるため、20代からの独立は悪い選択肢ではありません。
実務経験1~3年で独立
未経験での独立は、おすすめできません。最低でも1〜3年の実務経験を積むことをお勧めします。フリーランスエンジニアの求人のほとんどは、1、2年の実務経験を条件としています。また、高単価な案件は3年以上の実務経験を必須としているものが多いので、3年間は実務経験を積むのも悪くありません。会社員として働いている間も、副業を始めてみるなどして、フリーランスとして独立するための準備を進めていくとよいでしょう。
フリーランスエンジニアになるまでのロードマップ
フリーランスエンジニアになるまでのロードマップを一例を用いて解説します。
実務をこなし経験を積む
フリーランスエンジニアになるには、フリーランスエンジニアとして何が求められているのか、ということを知ることが近道になります。具体的には、フリーランスエンジニアの求人の条件を確認することです。ほとんどの求人が、実務経験とスキルを重んじていることが分かります。スキルは短期間でも身に付けられる人はいるかもしれませんが、実務経験はそうはいきません。最短でフリーランスエンジニアを目指すなら、実務をこなし経験を積みましょう。
スキルシートの作成をする
上記でも解説した通り、ほとんどの求人が、実務経験とスキルを重んじます。スキルシートは、実際にどんなスキルを扱い、どんな案件をこなしてきたのか、ということを可視化することができるツールです。スキルシートは多くの案件で、提出を求められるため、結局は作成することになりますが、その重要性を予め理解し、実務経験とスキルを積み重ねていくことで、働き方やスキルの積み重ね方も変わってくるはずです。
なお、スキルシートの詳しい書き方については、下記の記事をご参考ください。
関連記事:スキルシートと職務経歴書の違いは?書き方やポイントを解説
副業として案件をこなしてみる
完全に独立してしまうと、失敗してしまったときに戻ることが難しくなります。独立の前に、副業をしながら、実際のフリーランスとしての働き方がしっくりくるのか、フリーランスとしてやっていけそうか、などの確認ができます。
独立手続きをしてフリーランスとしてのキャリアをスタート
独立の基準は、副業の収入が、本業と同等になったタイミングです。フリーランスとして活動するための準備について簡単に解説しておきます。
フリーランスエンジニアになるまでの必要な手続き
フリーランスとして活動する前に必要な手続きについて簡単に解説します。
開業届を出す
個人事業主として活動するのに、開業届は必ずしも必要ありませんが、青色申告の申請をする際に、同時に出すのが一般的です。特に青色申告の申請は、必ず必要なものなので、よく調べたうえで、申請をおこなってください。やり方については、下記の記事で詳しく解説していますので、適宜ご確認ください。
関連記事:フリーランスは開業届を出すべき?提出方法やメリットデメリットを解説
退職届を出す
退職届を提出する前に、まずは退職の意思を伝えます。仕事の引き継ぎや人員の補充などがあるため、1〜3ヵ月間に伝えるのが一般的です。退職の承認には多少の時間を要するため、その時間も見込んでおくと良いでしょう。場合によっては、引き止められることもあるため、想定よりも多めの時間を確保しておくとよいでしょう。有給休暇を消費する前までに、引継ぎは済ませておきましょう。
確定申告の準備
フリーランスになると確定申告をおこなう必要があります。確定申告は毎年2月16日から3月15日の間におこなわれますが、その時期になってから慌てて対応しようとすると思わぬ時間が取られ、その期間はまともに仕事ができなかったり、確定申告でミスをしてしまうかもしれません。予め確定申告の知識を身に付け、確定申告に必要な帳簿類もこまめにつけていくようにしましょう。
確定申告をしなかったり、ミスがあると大変なリスクにつながる可能性があります。下記の記事などを参考に、どんなリスクがあるのかを理解し、備えておいてください。
関連記事:フリーランスが確定申告をしないリスクや対処方法について解説
保険の切り替えをする
厚生年金から国民年金への、健康保険から国民健康保険への切り替えの手続きをおこなう必要があります。なお、失業保険は開業届を出すと受けられないため、もし失業保険を利用しようとお考えの方は、条件をよくご確認ください。
フリーランスが加入できる保険について、詳しくは下記の記事で解説していますので、適宜ご確認ください。
関連記事:フリーランスの保険の基礎知識|個人事業主が加入できる保険とは?
フリーランスでも労災保険に加入できる?労災保険の特別加入を徹底解説
おさえておくべきフリーランスエンジニアについて
フリーランスエンジニアの働き方について、押さえておくべき項目について解説します。
フリーランスエンジニアの働き方
大きく分けて、常駐型と請負型があります。
・常駐型
企業の会社員のように、決められた時間、決められた勤務地で、一定の業務にあたります。例えば、客先に出向き、システムなどの開発業務をおこなう場合が相当します。働き方としては、会社員や派遣社員とほとんど変わらず、雇用形態のみが異なります。勤務地は客先常駐のこともありますが、今はリモートの案件も多数あります。フリーランスエンジニアの多くの方が、こうした働き方をしています。
・請負型
成果ベースで、報酬を受け取る働き方です。勤務地や勤務時間などは指定されませんが、その分納期が指定されており、納期を守ることと、納品物のクオリティが重視されます。納期を必ず守り、高いクオリティを維持することで、クライアントからの信頼を得ることができます成果ベースのため、定期的な案件の確保が課題となります。
会社員エンジニアとの違い
会社員とフリーランスの違いについて下記の表にまとめました。
会社員エンジニア | フリーランスエンジニア | |
収入 | 給与所得 | 事業所得 |
福利厚生 | 社会保険住居手当、交通手当など | 基本的になし福利厚生費として経費計上できる費用もある |
確定申告 | 企業がおこなってくれる | 自らおこなう必要がある |
自由度 | 仕事は業務命令勤務時間、勤務地などに指定がある | 仕事を自分で選べる勤務時間、勤務地など自由に選べることが多い |
フリーランスエンジニアの年収・案件単価
フリーランスエンジニアの職種のうち、フロントエンジニア、バックエンドエンジニア、アプリケーションエンジニア、システムエンジニア、インフラエンジニア、データサイエンティストの平均年収について、弊社アールストーンの運営するITフリーランス向けサービス『テックリーチ』に掲載されている案件より平均年収をご紹介します。
職種 | 平均年収 |
フロントエンドエンジニア | 828万円 |
バックエンドエンジニア | 828万円 |
アプリケーションエンジニア | 816万円 |
システムエンジニア | 780万円 |
インフラエンジニア | 840万円 |
データサイエンティスト | 924万円 |
フリーランスエンジニアの案件の単価感や、高単価案件の獲得方法について以下の記事で詳しく解説しているため、興味のある方はご覧ください。
関連記事:フリーランスエンジニアの案件は高単価?単価相場と高単価案件の獲得方法をご紹介
フリーランスエンジニアに必要なスキルセット
フリーランスエンジニアに必要なスキルセットについて解説します。
プログラミングに関する幅広い知識と経験
職種や案件により求められるプログラミング言語の知識は異なりますが、プログラミング言語のスキルは必須です。プログラミング言語を学ぶ際は、フロントエンドエンジニアを目指すのであれば、HTML、CSS、JavaScriptは必須で、バックエンドエンジニアを目指すのであれば、PHPやPython、Rubyなど、職種によって習得すべき言語は異なり、その他にも、市場の案件数や単価などを確認して需要のあるプログラミング言語の学習をすると良いでしょう。
コミュニケーションスキル
会社員と異なり職場のコミュニケーションが基本的にはなくなったとはいえ、客先常駐の際は、会社員同様のコミュニケーションが求められますし、リモートワークでも最低限のコミュニケーションが求められます。また、クライアントとのコミュニケーションは欠かせないため、コミュニケーションスキルは必要です。
セルフマネジメントスキル
常にパフォーマンスを発揮するためのメンタル管理と、健康の維持は必須です。特に健康を崩すと、案件自体が受けられなくなってしまうので、例えば働きすぎたりしていないか、など客観的にみる必要があります。
交渉力・営業力
案件の獲得、価格交渉など、フリーランスはクライアントとの折衝を自らおこなわなければなりません。営業力がないと、案件を獲得できなかったり、価格交渉に影響することもあります。
フリーランスエンジニアに関するよくある質問
フリーランスエンジニアに関するよくある質問について回答していきます。
フリーランスに向いている人、向いていない人の特徴は?
会社勤めに満足している、安定した収入が欲しい、営業が苦手、事務作業が苦手という方は会社員に向いています。反対に、高収入が欲しい、営業や事務作業はなんとかやっていく、という方はフリーランスに向いています。
案件獲得がしやすい言語は?
Java、PHP、JavaScript、Python、Rubyなどが人気ですが、他にも人気の言語は多数あります。気になる方は、下記サイトより、「言語・フレームワーク・開発スキル」より絞り込んで検索してみてください。
フリーランスになって失敗する人の特徴は?
一般論になりますが、フリーランスになれば、会社員よりも自由で楽に働ける、と思っているタイプの人は失敗する可能性があります。会社を辞めたからと言って、引退したわけではないことを肝に銘じておく必要があるでしょう。
稼げるフリーランスエンジニアの特徴は?
上記と反対に、会社員時代よりも多く働く人の方が成功する確率が高いです。たくさんの仕事をすることで収入も増えますし、仕事が新たな仕事を生み、仕事に困らない状況を作りやすくなります。
フリーランスエンジニアの将来性は?
フリーランスエンジニアの需要は、将来的に拡大していくことが予想されています。経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によれば、2030年には、最大79万人のIT人材の不足が予想されています。AIを中心としてIT業界は今後もますます経済の中心となっていくと思われます。
まとめ
この記事ではフリーランスエンジニアについて主に下記の解説をしてきました。
・フリーランスエンジニアの独立するきっかけ
・フリーランスエンジニアの独立するタイミング
・フリーランスエンジニアになるまでのロードマップ
・フリーランスエンジニアになるのに必要な手続き
この記事を参考にぜひフリーランスエンジニアを目指してください。
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