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フリーランスのお金の管理はどうしてる?知っておきたい経費の管理術を徹底解説

フリーランスになると、お金の管理を自分でしなければならなくなります。会社員時代には、他に担当者がいた税務や経理といった業務も自分でやらなければならなくなります。ですが、いざ自分でやるといっても、正しい知識を身に付けていなければ、きちんと管理することは難しいでしょう。この記事では、フリーランスのお金の管理の仕方について徹底解説していますので、ぜひご覧ください。

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フリーランスのお金の管理の必要性

会社員からフリーランスに転向すると、これまで当たり前のようにもらえていた給料がなくなり、毎月の収入が不安定になります。一方、支払いは定期的に発生するため、半年スパン、一年スパンと長い期間を見据えたお金の管理が必要になってきます。

売上を把握するため

生活費以外の主な定期的な支出として、税金と保険料があります。いずれも収入に応じて高くなるため、ある程度売上がたつようになったなら、税金や保険料の支払い額を把握し、きちんと支払っていくためにも、売上を管理していく必要があります。

具体的には、会社員時代に給料明細書があったように、フリーランスも売上、保険料、源泉徴収税などの項目を管理すると良いでしょう。

 

・売上

売上については、確定申告をおこなっていくことを前提に管理すると良いでしょう。

具体的には、確定申告では、売上金額の入力が必須です。売上先、仕入先の名称(会社名など)の入力が求められます。また、青色申告をおこなった場合、損益計算書の提出が必要となり、月別売上金額、仕入金額の提出も求められます。

毎月の売上を日ごろから管理しておくことは、確定申告という観点からも無駄にはなりません。

 

・保険料、所得税

保険料と所得税は売上に対して付随します。また、これらの項目は、確定申告の際に控除や還付の対象になるため、漏らさず管理することをおすすめします。

保険料と所得税は、会社員時代であれば、給料から天引きされたものが、手取り金額となります。フリーランスも売上から経費を引いた収入から、保険料と所得税を引いた金額を手取り金額として算出すると、手残りがどの程度あるのか、目安がつけやすくなります。

注意点として、フリーランスは、源泉徴収を徴収されていない場合、所得税を確定申告の際にまとめて払うことになるため、銀行の口座などに振り込まれている売上金額だけを見て、お金を使い過ぎないようにしましょう。

生活費を確保するため

上記で触れてきたように、売上から経費を引いた収入から、保険料と所得税を引いた金額を算出することで、会社員時代の手取り給料という感覚に近づきます。それをもとにどの程度の生活費ならば破綻しないかを考えることはそこまで難しくないでしょう。

ですが、会社員時代の給料と同じような感覚でお金を使うことはあまりおすすめできません。今売上があったからといって、これからも同じ売りあがる保証はないため、数年後のことを考えて貯金や投資に回していくことも大切です。

フリーランスのお金事情

フリーランスがお金についてどんな風に感じているのか、お金事情について解説します。

収入が安定しない

新・フリーランス統計調査 2021-2022年版(19ページ)によれば、フリーランスとして働く障壁の1位は「収入がなかなか安定しない」となっています。

フリーランスは、定期的な収入が見込める事業や、定期案件がなければ、売上はその月ごとにばらばらになります。特に下請けを中心とする場合、案件がなければ収入がゼロになる月もあります。

売上・経費・税金管理がきちんと出来ていない

フリーランスは、経費・税金管理などが疎かになりがちです。案件の獲得や、接客、実作業などすべてひとりでやらなければなりません。同様に、税務・経理処理もしなければならないことは分かっていても、余裕がなくなることが多いからです。結果として、今どの程度の売上や収入があるのか、いくら生活費に使っても大丈夫なのか、などが分からなくなることもあります。

貯金の仕方が分からない

フリーランスは売上が不安定であることや、退職金がないことから、将来に備えて貯金や投資をしていくことは大切です。ですが、現在どの程度余裕があるのか分からないと、いくら貯金や投資をしたいと思っていても、難しいでしょう。また、ある程度余裕があることが分かっていても、何にどの程度貯蓄や投資にまわせば良いのか、ということは、また別の難しさがあります。

実際、新・フリーランス統計調査 2021-2022年版(19ページ)によれば、フリーランスとして働く障壁の3位は「退職金による老後の備えができない」となっています。

フリーランスになる前に把握しておくこと

フリーランス前に把握しておくべきことについて解説します。

生活にかかる費用

フリーランスになれば、収入は不安定になりますが、支払いは定期的に発生します。会社員時代のうちに、どの程度の生活費がかかっているかを家計簿などをつけて把握しておくと良いでしょう。

場合によっては、今より生活水準を落として生活費を節約するなど、検討することが可能になります。

必要な貯金額

フリーランスの入金されるまでのサイクルは、受注し、納品し、請求して翌月末払い、という場合が多いです。そのため、最低でも3ヵ月分の生活費を貯蓄しておくと良いでしょう。また、受注まで時間がかかることも想定されるため、可能であれば受注が決まってからフリーランスになるか、そうでなければ、半年から1年分くらいの生活費を貯蓄しておきたいところです。

確定申告のやり方

フリーランスになると、確定申告をする必要があります。会社員時代に、確定申告の細かな手順まで知る必要はありませんが、確定申告の時期や、開業届と、青色申告・白色申告についての情報は把握しておくと良いでしょう。

 

・確定申告の時期

その年の1月から12月末日までの売上に対して、翌年の2月16日〜3月15日までに確定申告をおこないます。

・開業届、青色申告、白色申告

フリーランスとして独立するために、開業届は必ずしも必要ではありません。ですが、開業届を出す際に、青色申告を選ぶことでメリットを享受できます。青色申告は、複式簿記を作成しなければならないというデメリットはありますが、最大65万円の控除を受けられるため、ぜひとも把握しておきたい情報です。

 

関連記事:フリーランスは開業届を出すべき?提出方法やメリットデメリットを解説

お金の知識

フリーランスになると、自分で税務・経理処理をおこなわなければなりません。どのような作業が発生し、どのように管理すれば良いのか、ということを一通り把握しておく必要があります。

例えば、健康保険は社会保険から国民健康保険に切り替えが必要になりますし、年金は厚生年金から国民年金に切り替わります。下記の記事などを参考に情報集めをしておくと良いでしょう。

 

関連記事:フリーランスが納めるべき税金は?控除や節税対策も解説

    フリーランスの保険の基礎知識|個人事業主が加入できる保険とは?

    フリーランスの年金の基礎知識|老後の資金対策どうする?

フリーランスとしてお金を管理するためのコツ

フリーランスとしてお金を管理するためのコツについて解説します。

銀行口座を個人用と事業用に分ける

青色申告による確定申告をおこなう際、複式簿記が必須になります。複式簿記では、個人用と事業用が混ざっていると、個人のお金の出入りについても記載する必要が出てくるため、その二つを分けることで、手間が減ります。

クレジットカードを個人用と事業用に分ける

上記と似ていますが、こちらも青色申告による確定申告をおこなう際、個人用と業務用が混ざっていると、両者を切り分けて帳簿付けする必要がでてきます。個人事業主でも業務用のクレジットカードを作成できますので、もし興味があれば以下の記事を参考に作成してみるのも悪くありません。

 

関連記事:フリーランスはクレジットカードを作れない?審査通過のコツも解説

会計ソフトで費用をこまめに管理する

会計ソフトを使用せず、エクセルなどで管理することもできますが、青色申告で確定申告をおこなう場合、総勘定元帳、貸借対照表、損益計算書などを作る必要があるため、ある程度会計の知識が求められます。ですが、会計ソフトであれば、家計簿をつけるような感覚で運用でき、確定申告に必要な書類の作成まで自動的に作成してくれます。一気にまとめてやろうとすると、抜け漏れなど発生するリスクがあるため、一週間に一度くらいはこまめに管理すると良いでしょう。

また、会計ソフトは通信費などの勘定項目で経費にすることも可能なので、積極的に活用すると良いでしょう。

請求書と領収書を保管する

青色申告をする場合、請求書・領収書は7年間の保存義務があります。会計ソフトなどで数字を入力するだけでなく、レシートはレシート帳などに貼り付けるなどして、領収書はファイルなどに格納し、きちんと年度別、月別、取引先別などのように管理しましょう。

ファイナンシャルプランナーに依頼する

どの程度の貯金が必要か、資産運用はどうすべきか、病気や老後にどう備えるべきか、などお金の悩みは、ファイナンシャルプランナーに相談することで、フリーランス一人ひとりに合わせた回答をしてもらえます。

常にお金に関する知識を身に付ける

フリーランスはお金の知識を持つことが大切です。簿記などの会計の知識、税務関係の知識、FP(ファイナンシャルプランナー)の知識など少しずつアンテナを広げていき、上手にお金の貯蓄・運用をおこなっていきましょう。

フリーランスが貯金するためのコツ

フリーランスが貯金するためのコツについていくつかご紹介します。

普段から家計簿をつける

収入から支出を引いた金額が貯金できる最大額になります。支出を下げることができれば、貯金額が上がることになります。支出を下げるといっても難しいですが、普段から家計簿をつけ、支出額や内訳を把握することで、どんな支出を絞ればいいか、など検討しやすくなります。

仕事量を増やして報酬を上げる

収入から支出を引いた金額が貯金に回せる最大額となるため、貯金額を増やすために仕事量を増やすし、収入を増やすのも一つの考え方です。

例えば、毎月20万円の収入があり、支出は15万円だった場合、月々5万円ずつの貯金になりますが、収入を5万円増やし、25万円になり、支出が15万円だった場合、月々10万円ずつの貯金となり、貯金額だけで見れば、2倍の貯金ができるようになります。

節税を意識する

売上から経費や控除などを引いた金額が収入となり、税金はその金額にかかってきます。経費や控除を利用すれば、それだけ税金負担が軽くなるということです。そのため、普段から経費や控除について意識し、使えるものは使っていくようにしましょう。

 

・控除を利用する

控除のうち、青色申告控除、小規模企業共済控除、iDeCoなどは使いやすいため、積極的に利用を検討すると良いでしょう。

 

・経費を活用する

経費は節税に効果的ですが、経費にできるものとできないものがあるため、そのための知識を身に付ける必要があります。

基本的には、事業に必要な費用を経費として計上できます。消耗品費、水道光熱費、接待交際費、旅費交通費、通信費、広告宣伝費など勘定項目と関連付けて理解すると良いでしょう。

将来の収支を把握しておく

会社員であれば、あらかじめ支出となる税金や保険料など給料から天引きされますが、フリーランスは、ある時期にまとめて払わなければならないため、長いスパンで収支の把握をしておく必要があります。税金や保険料の支払いを回す分をあらかじめ確保しておきましょう。

付加年金を活用する

国民年金だけでは、将来の年金受給額が低いため、付加年金を活用するのも一つの方法です。付加年金は、保険料に月額400円を上乗せすることで、将来、納めた月数に200円を乗じた金額を受け取れます。2年で元が取れ、それ以降は得をする計算です。

月額400円と負担が低いため、検討してみるのも悪くありません。

まとめ

フリーランスになると、税務や経理を自分でやらなければなりません。売上ベースで、売上金を生活費として使ってしまうと、税金が支払えなくなるなどの問題をきたしかねません。

この記事を参考に、お金の知識を身に付けて、お金の管理をし、安定したフリーランス生活を続けてください。

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