Javaの提供元であるOracle社はJavaの資格試験を主催しており、合格をすることでJavaのスキルを客観的に証明することができるようになります。今回の記事では、Oracle社の認定資格であるJava Silverの資格内容や取得のメリット、煩雑だといわれがちな申し込み方法などを説明しています。ぜひともご確認ください。
Contents
Java Silverとは
Java Silverについて説明をします。
Oracle社が主催している認定資格
Java Silverは正式名称を『Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 11』といい、Oracle社が認定しているベンダー資格です。
出典:Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 11
ベンダー資格とは、コンピューターやソフトウェアを販売している企業が独自に設けている資格制度で、自社製品について適切な技術や知識を有しているかを認定するものになっています。そのため、ITパスポートや基本情報技術者試験などのIPA(情報処理推進機構)認定の国家資格とは違うジャンルの資格です。
また、Oracle認定資格はJava以外に、Oracle Databaseシリーズの認定資格であるORACLE MASTER、Oracle Cloudの認定資格であるOracle Cloud Infrastructure(OCI)などがあります。
Bronze・Silver・Goldとに分かれるJavaの資格
Oracle社が認定しているJava資格は、日本語で『Oracle認定Javaプログラマ』と訳されており、資格難易度によってBronze ・Silver・Goldに分かれています。また、Java SE11というのはJava Platform, Standard Edition(Java SE)のバージョン11を対象にした試験という意味になります。
- Bronze
プログラミング言語を始めたばかりの未経験者を対象とした、初級者向けのエントリー資格です。公式サイトでは、『Javaのオブジェクト指向プログラミングの基本的な知識を有することを評価することを目的としています』と説明されています。
- Silver
Javaでの開発に必要な基本知識を問われる中級者向けの資格で、上級者の指導のもとで開発作業がおこなえる、開発初心者向けのものです。公式サイトでは、『日常的なプログラミング・スキルだけでなく、さまざまなプロジェクトで発生する状況への対応能力も評価することを目的としています』と説明されています。
- Gold
システム設計者の意図を理解して、一人称で機能実装がおこなえる中上級者向けの資格です。公式サイトでは『Javaアプリケーション開発に必要とされる汎用的なプログラミング知識を有し、設計者の意図を正しく理解して独力で機能実装が行える能力を評価することを目的としています』と説明されています。また、Java Goldの受験のためにはJava Silverに合格していなければなりません。
資格取得のメリット
資格取得のメリットは以下のようなものがあります。
・試験勉強を通して網羅的な学習をすることができるため、業務だけでは身につけることができない、体系的な知識を得ることができる。
・資格を取得することによって就職や転職、フリーランスの案件探しなどで客観的なスキルを証明できる。
・企業によっては資格手当などで収入を上げることができる。
また、Java Silverのような初級〜中級者向けの資格の場合、受験者は開発経験が乏しい方も多くいらっしゃると思います。そのような方は資格取得をすることで、資格を持っていない頃と比べると自信を持って業務に取り組みやすくなることが予想されます。そのため、プログラミングの学習や実際の業務をスムーズにおこなうためにも、資格取得のメリットは大きいと判断できます。
Java Silver試験の詳細
Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 11試験の詳細をお伝えします。
出典:Java SE 11 Programmer I (1Z0-815-JPN) 試験 – Oracle(次項の一覧はこちらから引用)
出題形式・試験時間・合格ラインなど
試験の詳細については以下のとおりです。
試験名 | Java SE 11 Programmer I |
試験番号 | 1Z0-815-JPN |
関連資格 | Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 11 |
受験料(税込) | 32,340 円 |
出題形式 | 選択問題 |
試験時間 | 180 分 |
出題数 | 80 問 |
合格ライン | 63 % |
受験者の合格率 | 非公開 |
試験範囲
出典:Java SE 11 Programmer I (1Z0-815-JPN) 試験 – Oracle
Java Silverの試験範囲は、『Javaテクノロジと開発環境についての理解』、『簡単なJavaプログラムの作成』などのJavaの基本的な内容から『継承による実装の再利用』、『例外処理』などのオブジェクト指向のプログラミング言語に関する内容まで、12項目があります。
Java開発に関する基本的な内容が問われる試験になっていますが、簡単な試験ではありません。受験費用も税込32,340 円と高くなっているため、しっかりと勉強をしてから挑むようにしましょう。
申し込み方法
Java Silverの受験申し込み方法が分かりづらいという情報も多く見受けられますので、ここでは申し込みの手順を説明します。
出典:試験申し込みと受験 | オラクル認定資格制度 | – Oracle
Oracleアカウントを作成
Oracle社が主催する認定資格を受講するためには、Oracle CertViewを利用する必要があります。また、Oracle CertViewを利用するためにはOracleのアカウント登録が必要なため、まずはこちらに登録をしましょう。(Oracleアカウントを持っている方は、次項の『CertViewから試験を予約する』からはじめてください。)
出典:Certview Public Page – Oracle
『Oracle.com アカウントを作成する』をクリックすると以下の画面が出てきますので、登録をしましょう。
アカウントを登録したら、下記ページからログインをします。
出典:Certview Public Page – Oracle
ログインが終わると下記ページが出てきますので、『・I am a new Candidate』をクリック。
『Submit』をクリックすると以下のページが出てきますので、画像のようにクリックをしてください。
このページの次に、個人情報の入力画面が出てきますので、住所や電話番号、秘密のパスワードを設定したあとに左下にある『Submit』をクリックしてください。
以上でOracleのアカウントが作成できます。
CertViewから試験を予約する
CertViewにログインをしたら『Manage Exam at Pearson|VUE』をクリックします。
クリックをすると、『ピアソンVUE』のページに遷移するので、画像のように操作をします。
以下の画面に遷移するのでJava Silverの試験番号『1Z0-815-JPN』で検索。
検索をかけると『1Z0-815-JPN: Java SE 11 Programmer I』がヒットするのでクリック。その次のページで、試験を受ける場所を『テストセンター』あるいは『自宅または職場のオンライン』から選ぶことができます。
『テストセンター』を選ぶと、登録した住所に近い会場をリストアップしてくれるので、希望の会場を選択しましょう。
会場を選択したあとは日付を選択し、『予約する』をクリックします。そのあとに支払情報を入力すれば大丈夫です。
また、Java Silverは『自宅または職場のオンライン』でも受験が可能です。そちらを希望する場合は、アイコンをクリックし、オンライン受講のポリシーに同意したのち、受験言語などを選択していく流れになっています。
Java Silverの試験対策方法
Java Silverの試験対策方法をお伝えします。
参考書を購入して知識を身につける
Oracle認定Javaプログラマ試験では、黒本、紫本、白本と呼ばれる参考書が出ており、これらを基本として勉強を進めていくことが一般的です。
出典:アマゾン: Amazon |『Java Silver SE11』で検索
インターネットで公開されているJava Silverの合格体験記の情報では、黒本を基本にして勉強し、必要であれば紫本をやっている方も見受けられました。
また、Java SilverはJavaの基本的な内容が問われる試験になっているため、『スッキリわかるJava入門 第3版 (スッキリわかる入門シリーズ)』を入門書として利用したという情報も見受けられます。
出典:アマゾン:Amazon|スッキリわかるJava入門-第3版-スッキリシリーズ-中山清喬
ご自身の状況によって必要になる参考書は異なってきますので、書店やAmazonで試し読みをしてから購入をするようにしましょう。
加えて、YouTubeで『Oracle Java Silver』と検索をすると日本Oracle社のマーケティング部公式チャンネルや、黒本の著者である志賀澄人氏の解説チャンネルが出てきます。わかりやすいとの情報も見受けられますので、気になった方はぜひとも検索をしてみてください。
問題集を繰り返し解く
合格体験記の皆さまの方法では、『問題集を繰り返しとく』ことが共通しています。何回か同じ問題集を繰り返し、知識を定着させていきましょう。また、Java Silverは試験時間180 分、問題数80 問となっているため、一問にかけられる時間は約4分30秒となっています。問題を解くスピードにも意識を向けながら対策をしていきましょう。
まとめ
Java Silverは簡単ではありませんが難しすぎるといったものではなく、初心者の方でもしっかりと勉強をすれば取得できる資格であるといえます。資格取得のメリットはいろいろとありますので、諦めずに勉強を続けていきましょう。
また、Java Silverの上位資格であるJava Goldについて記載している記事もありますので、こちらもぜひご確認ください。
関連記事:Java Goldの難易度は?参考教材や勉強のコツを解説
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