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フリーランスエンジニアの実態とは?年収や会社員との比較ポイントなどを解説

フリーランスエンジニアを取り巻く環境とはどのようなものでしょうか。年収や会社員のエンジニアと比べたメリット・デメリットをまとめてみました。

「これからフリーランスエンジニアとして働いていきたい」と考えている方は、ぜひ本記事を参考にご自身の現状と比較してみてください。一人でも多くの方に後悔のない選択をしてもらえればと思います。

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フリーランスエンジニアの実態

フリーランスエンジニアになりたい方にとって、気になるのはその実態ではないでしょうか。いくつかの要素をピックアップし、フリーランスエンジニアとそれを取り巻く環境を解説しています。ぜひ参考にしてください。

年齢

独立行政法人情報処理推進機構がまとめた『IT人材白書2016』によると、フリーランスエンジニアの年齢は、50代が最も多く50.1%、次いで40代が33.8%です。40代以上の割合が8割以上を占めており、経験が求められる職種であることが伺えます。

それを裏付けるように、同じく『IT人材白書2016』では、フリーランスに転職した回数を3回以上、と答えた方の割合が46.1%と最多になっています。何度か転職して職務経験を積み、そのうえでフリーランスになるというケースが一般的といえます。

出典元:IPA 人材白書2016 多様な文化へ踏み出す覚悟

働く環境

会社員のように契約先の企業まで出社して働く常駐型、自宅やカフェなど好きな環境で働く在宅型の2パターンがあります。

フリーランスとしてのメリットを得やすいのは在宅型でしょう。インターネットにつながる環境であれば、どこでも仕事をすることができます。旅行をしながら、物価の安い土地で暮らしながら、など自分らしい生き方をしながら収入をえることができます。

年収

業種や年齢、スキルによって大きく差が生まれます。一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会がまとめた『フリーランス白書2018』によれば、IT・クリエイティブ系のフリーランスの年収で最も多いのは、全体の27%を占める300万〜500万円未満です。

また800万円以上の、いわゆる高所得者も11%おり、働き方次第では高い収入をえることも不可能ではないようです。

出典元:プロフェッショナルな働き方・フリーランス白書2018

顧客獲得ルート

フリーランスエンジニアは会社員と異なり、自分自身で案件を獲得しなければ収入をえることができません。独立行政法人情報処理推進機構がまとめた『IT人材白書2016』によると、自分で営業したケースが50.7%、前職からの個人的なつながりで仕事をえた場合が39.5%となっています。

一方で仕事を紹介してくれるエージェントサイトでの獲得は15.4%、クラウドソーシングの利用は10.8%です。

自分自身を売り込む力や、個人的な人脈を作り上げる能力が重要になるようです。

出典元:IPA 人材白書2016 多様な文化へ踏み出す覚悟

フリーランスエンジニアのメリット

エンジニアとしてフリーランスを選ぶ場合、勤務形態や収入の面で会社員と異なったメリットがあります。ご自身のスタイルに合ったものなのか、ぜひ確認してみてください。

時間や場所にとらわれずに働ける

在宅型のフリーランスエンジニアの場合、会社員のように決められた場所に出社する必要がありません。インターネットに接続することさえできれば、自宅はもちろんお気に入りのカフェや、野外でも仕事をすることができます。

また納期までに成果物を完成させればよいという契約の場合、早朝や深夜に作業をして昼間は自分の好きなように過ごすことも可能です。

自分で好きな仕事を選べる

決められた仕事をこなしていく会社員と違い、フリーランスエンジニアは自分で仕事を獲得する必要があります。しかし、それは一方で自らの希望に添わない案件に無理に取り組まずにすむということでもあります。

もちろん、駆け出しのうちは小さな仕事をコツコツと受注していくことになるかもしれません。それでも会社員よりは自分の意志で仕事を選ぶことができます。自分の裁量で業務に取り組める点は、人によっては大きなメリットに感じるのではないでしょうか。

実力に見合う収入になる

フリーランスエンジニアは、実績やスキルが評価されます。もし自分が会社から過小評価されていると感じる場合、フリーランスになることで現状以上の活躍をすることができるかもしれません。

自分の能力を向上させることが好きという方は、スキルの高まりとともに年収のアップが期待できます。勉強熱心なタイプの人は、フリーランスになることを検討してみてもよいでしょう。

経費を活用できる

自分で税務の管理をする必要はありますが、自宅で仕事をしている個人事業主の場合、仕事で使うパソコンはもちろん、家賃や通信費の一部を経費として計上することができます。

うまく節税をすれば仕事環境を整えつつ、手取り収入を増やすことも可能です。

複雑な人間関係がない

基本的に一人で働くフリーランスエンジニアは、会社員に比べて人間関係に悩まされるリスクが低いです。案件の依頼主とコミュニケーションを取る必要はありますが、業務外の付き合いなどはなく、納期が終われば関係性もなくなります。

プライベートと仕事をきちんと分け、自分の時間を大切にしたい人にとって、フリーランスという働き方は大きなメリットがあるでしょう。

フリーランスエンジニアのデメリット

どのような物事にも共通することですが、メリットがあればデメリットも存在します。後悔のない選択をするために、ぜひ一つひとつ精査してみてください。

収入が安定しない

案件を継続して獲得しなければ、収入の発生しない時期ができる可能性があります。フリーランスに成り立ての時期は実績の乏しさから、依頼を受けられないケースも考えられます。

まずは副業として個人の仕事をはじめたり、十分に貯金を作ったりして、仕事が途切れてしまうリスクに備えましょう。

新しいスキルが身に付かない

フリーランスは自分で仕事を選べるため、自身の得意分野だけに受注案件をしぼってしまうこともできます。もちろん、長所を伸ばすことは悪いことではありません。しかし、日進月歩のIT業界で新しいスキルを見つけられないのは死活問題です。

ときには勉強会や交流会に参加したり、できる範囲で仕事の幅を広げたりして、エンジニアとしての需要を高めていきましょう。

責任の範囲が大きい

フリーランスは会社員と違い、組織に守ってもらえません。基本的にはトラブルが起きた際には、自分自身で何とかするしかないのです。

きちんと契約書を確認することはもちろん、品質を担保し、納期に間に合わせる自己管理能力も求められます。

福利厚生がない

フリーランスには福利厚生がありません。交通費や住宅手当がもらえないだけでなく、会社員なら社会保険料に相当する、国民健康保険料と国民年金も全額自分で支払うことになります。

また厚生年金にも加入できないため、将来もらえる年金額は会社員より少なくなります。個人型確定拠出年金・iDeCoや国民年金基金、付加年金といったものを利用し、老後に備えることが大切です。

仕事以外の作業をする必要がある

実務だけでなく、経営面も自分で担当する必要があります。営業を含めた契約周り、直接業務とは関係のない確定申告など収入に結びつくわけではない作業は少なくないです。

個人事業主を対象にした弁護士や、会計サービスなどもあるのでぜひ活用してください。

悪質な取引先に出会うこともある

残念ながら一個人であるフリーランスは、企業に比べて弱い立場にあります。その点につけこみ、契約内容を勝手に変更するような悪質な依頼主もいないとはいい切れません。

業務委託契約書をきちんと交わし、業務の範囲や振り込み期限も含めた報酬額などを確認しておきましょう。

会社員エンジニアのメリット

誰しもフリーランスになることで成功できるわけではありません。会社員のまま、十分なメリットを享受しているのであれば現状維持をすることも立派な選択の一つです。

安定した収入が見込める

自分自身で案件を獲得する必要がなく、与えられた業務に従事するだけで毎月の給料が出る点は会社員ならではのメリットです。

エンジニアとして自分のスキルに自信が持てるまでは会社員を続け、副業で実績を積み上げるというやり方もあります。

福利厚生が充実している

会社員には、住宅手当や会社までの交通費といった分かりやすいものだけでなく、健康保険や雇用保険、厚生年金などの全額または一部を事業主が負担してくれます。

特に大きなものが社会保険料で、会社と折半することでフリーランスに比べて大幅に金額を抑えることが可能です。企業によっては、レジャー施設の割引を受けられるケースもあります。

人とのつながりがある

コロナ禍でリモートワークをしてはじめて、周囲とコミュニケーションをとりながら働くことのできる環境のありがたみを知ったという方も多いかと思います。自分と違う考え方や自分にないスキルを持った人たちと働くことは、エンジニアとして成長するうえで重要な刺激となります。

フリーランスになると決めるのは、自分が一人でもくもくと作業のできるタイプなのかを見極めてからでも遅くはありません。

スキルの幅が広がる

自分自身では思いも寄らない分野の仕事を任せてもらうことで、さまざまなスキルを身につけられる可能性があります。もしも社員の育成に力を入れている企業に勤めている場合、ある程度の貯金ができるまで、成長の場として会社員という肩書を利用するのも手です。

会社員エンジニアのデメリット

会社員という立場に感じている不満が漠然としているのであれば、ぜひこちらを参考にしてみてください。デメリットを明確にすることで、次にとるべき行動もはっきりしてくることでしょう。

給料がほぼ固定されている

会社員の場合、毎月給料を貰える分、昇給しなければどれだけ働いても同じ額しか得られません。自分の限界に挑戦し、年収を毎年アップさせたいと考えている方は、フリーランスを選ぶほうが収入を増やせるかもしれません。

人間関係に恵まれない可能性がある

どれほど業務が自分に向いていても、上司や同僚との折り合いが悪ければストレスを感じながら働くことになります。その点、在宅型のフリーランスであれば依頼主と業務外のコミュニケーションを取る必要はなく、自分らしい働き方ができる可能性があります。

規則に縛られる

多くの会社員は就業時間や就業場所が定められており、服装もスーツやオフィスカジュアルな格好が求められます。企業によっては副業が禁止されていて、収入を増やす手段が限られていることもあるでしょう。

安定した働き方以上に、自由な時間や場所、服装で働くことにメリットを感じる方にとっては、規則に縛られた会社員は窮屈に感じるかもしれません。

フリーランスエンジニアに向いている人の特徴

向上心があり、変化や新しいことに向き合うことを好むタイプの方が向いています。また納期までに仕事をやり遂げる自己管理能力、人脈を広げて自分を売り込み、顧客のニーズを察知できるコミュニケーション能力も重要です。

総じてスキルアップのための努力や、案件獲得のための営業が苦にならない人ほど、フリーランスという働き方がマッチすることでしょう。

フリーランスエンジニアを目指すポイント

フリーランスエンジニアになるにあたって気をつけるべきポイントをまとめました。これまでの情報と合わせて参考にしてください。

稼げない可能性もある

フリーランスエンジニアとしての自分のスキルが市場とマッチしなければ、会社員以上に稼ぐことは難しいといえます。ただし、えられるメリットは決して少なくありません。多少収入が下がったとしても、フリーランスで働くほうが性に合っている人もいるでしょう。

メリットとデメリットをしっかり考慮し、働き方を決めてください。

未経験での独立は難しい

実績から判断されて仕事につながるケースが多く、未経験者がフリーランスエンジニアとして独り立ちするのは簡単なことではありません。環境が許すのであれば、まずは会社員として働きながら貯金をし、スキルや実績を積んでから独立することをおすすめします。

スキルの切り売りにならないよう工夫する

自分ができる仕事だけを受注していると、新しいスキルが身につかず、いつの間にかエンジニアとしての需要がなくなっていたといった状況に陥りかねません。

収入が途絶えるリスクを軽減するためには、インターネットや書籍、勉強会などを駆使してできる仕事の幅を広げていくことが重要です。

まとめ

同じエンジニアでも、会社員とフリーランスではその実態に大きな違いがあります。自分自身の能力、希望などを見極めたうえで、ここまでの情報も参考にしながら後悔のない選択をしてもらえれば幸いです。

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