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Flutterエンジニアでフリーランスを目指すには?案件を獲得する方法や年収について

フリーランスとしての「Flutterエンジニア」にどのようなイメージがありますか?

本記事では、Flutterを使った開発の仕事の具体的な役割と、開発を支える技術的なスキル、そして案件を得るための方法を詳しく紹介します。また、実際の案件例もご紹介しています。

一人ひとりに適した働き方が見つかるよう、Flutterエンジニアの魅力もたっぷりご紹介します。自由な働き方を始める一歩、ぜひ、ご一読ください。

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Flutterとは?

Googleの立ち上げたオープンソース・アプリケーション開発フレームワークがFlutterです。

iOSやAndroid、WEBアプリケーション、さらにはWindowsやmacOS、Linuxなどのデスクトップアプリケーションを、1つのソースコードで開発できるのが特徴です。

Flutterを使えば、それぞれのOSごとにアプリを作り直す手間を減らし、開発時間やコストを削減できます。コードの変更が即座にアプリケーションへ反映される「ホットリロード機能」や、統一感のあるユーザーインターフェースを簡単に作成できる「シンプルなUI作成」など、アプリ開発者にとってうれしい機能が多数あります。

ただし、Flutterはまだ新しいフレームワークのため、ライブラリの充実度はまだ発展途上です。OS独自の機能を使う場合は、個別に開発する必要があります。また、日本語の資料や教材が少ないため、英語力が求められることもあるでしょう。

フリーランスFlutterエンジニアの案件の特徴

フリーランスのFlutterエンジニアが請け負う案件の特徴は、高単価でリモートワーク可能なことが多く、今後の需要増加が見込まれる点です。

クラウドソーシングサービスでは、Flutterを使ったアプリ開発の案件が多数あります。報酬は10万円から30万円の固定報酬制が一般的ですが、プロジェクトの規模や難易度、期間によってはさらに高額な報酬設定となる場合もあります。例えば、大規模なアプリケーション開発では50万円から100万円以上の高単価案件も存在します。Flutterエンジニアにとっては副業として取り組みやすく、高収入を得るチャンスがあるでしょう。

加えて、クロスプラットフォーム開発が可能なFlutterの特性上、iOSとAndroidの両方に対応したアプリ開発案件が多く見られます。1つのコードベースで複数のプラットフォームに対応できるため、開発工数の削減やコストパフォーマンスの向上が期待できます。

また、比較的新しい技術のため、既存アプリのメンテナンスよりも新規アプリ開発案件が中心となっています。新規開発案件では、Flutterの最新の機能を活用できる点も魅力的です。

Flutterエンジニアの仕事内容

Flutterエンジニアは、Flutterフレームワークを使ってスマートフォンアプリやWEBアプリの設計・開発・テスト・運用までを幅広く担当します。具体的な仕事内容を見ていきましょう。

アプリケーション・システム設計

Flutterエンジニアは、まずクライアントの要望をヒアリングし、どのような機能を持ったアプリケーションを作るのかを明確にします。要望を明確にしたうえで、アプリケーションやシステム全体の設計をおこないます。

設計では、アプリケーションのUI/UXデザインや、バックエンドのサーバーとデータベースを含めたシステム構成、非機能要件としてのセキュリティ対策や性能なども検討します。クライアントとコミュニケーションを取りながら、要件定義書や設計書を作成するのも、Flutterエンジニアの重要な仕事です。

アプリケーション開発

設計が終われば、いよいよアプリケーションの開発フェーズに入ります。設計時の要件を踏まえ、Flutterの多様なウィジェットを組み合わせることで、ユーザーにとって親しみやすいGUIを実装します。開発結果を素早く確認できるホットリロード機能を活用しつつ、UIの変更や細かな調整を加えていきます。

アプリケーションの開発で、外部サービスの機能を活用するためのAPI連携作業は、不可欠な工程の1つとなっています。

例えば、Google Maps APIを利用して地図表示機能を組み込んだり、X(Twitter)APIを使ってポスト機能を実装したりと、APIを活用しユーザーにとって便利で使いやすいアプリケーションを開発できます。

アプリケーションのテスト実施

リリース前の段階でアプリケーションの機能が仕様どおりに動作するかを検証するために、テストを実施します。

Flutterには自動テストの仕組みが整備されており、ユニットテスト、ウィジェットテスト、結合テストの3種類のテストを効率的に実施できます。

複数のテストを通じて、アプリケーションの機能とパフォーマンスを入念に検証します。不具合の早期発見と修正により、高品質なアプリケーションを開発できます。テストの徹底は、Flutterエンジニアにとって欠かせないスキルです。

アプリケーションの導入・運用

最後は、アプリケーションの導入と運用の段階です。開発したアプリケーションをユーザーの手に届けるため、ストアでのリリースや、エンタープライズ向けには自社の管理端末へのインストールなど、適切な導入手段を選択し、プロセスを管理します。

リリース後は、システムのパフォーマンスを注視し、ログを詳しく分析します。もし問題が見つかれば、すぐに対処します。また、アプリケーションの価値を保ち続けるためには、ユーザーのニーズや市場の動向に応じて、アプリケーションを改修しユーザーの要望に応えながら、価値を持続させることが必要不可欠です。

運用フェーズでのFlutterエンジニアの役割は、アプリケーションの安定稼働とユーザー満足度の向上です。

フリーランスFlutterエンジニアの将来性

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Flutterは単一のコードベースから、iOS・Android向けのネイティブアプリを開発できます。Flutterを使うことで、開発の効率化とコスト削減が見込めるため、多くの企業から注目を集めています。

GoogleがFlutterの開発元のため、Flutterの将来性と信頼性は高く評価されています。一方で、Flutterはまだ歴史が浅く、国内のFlutterエンジニアの数は限られているのが現状です。フリーランスのFlutterエンジニアにとっては、現状を大きなビジネスチャンスととらえることができます。

Flutterで使われるプログラミング言語のDartは、JavaScriptやJava、C#などの言語と文法が似ているため、左記言語の経験があるエンジニアにとっては学びやすいとされています。

以上の点から、フリーランスFlutterエンジニアの将来性は高いです。Flutterの需要は今後も増加すると予想され、スキルのあるエンジニアが不足している現状では、フリーランスとして活躍の場を広げられる可能性が大いにあります。

Flutterエンジニアとしてフリーランスを目指すには

フリーランスのFlutterエンジニアを目指すには、まずはFlutterとDartの基礎をしっかりと学ぶことが大切です。公式ドキュメントやオンラインの学習リソースを活用して、Flutterの基本的な概念とDartの文法を理解しましょう。

次に、実際にアプリを開発する経験を積むことが重要です。サンプルアプリの作成や、オープンソースプロジェクトへの参加などを通じて、実践的なスキルを身につけていきましょう。

また、フリーランスとして活動するには、技術スキル以外にも、自己管理能力やコミュニケーション能力が求められます。納期を守り、クライアントとの円滑なコミュニケーションを取れるよう、スキルを磨いていくことが大切です。

ポートフォリオを作成し、自分の実績やスキルのアピールも忘れずに。GitHubやブログなどを活用して、自分の活動を積極的に発信していきましょう。

フリーランスとしての活動を始める際は、案件の獲得方法にも注意が必要です。知人からの紹介や、フリーランスエージェントの活用など、複数の方法を試してみるとよいでしょう。

フリーランスFlutterエンジニアの案件単価・平均年収

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フリーランスのFlutterエンジニアの案件単価や平均年収は、スキルや経験、案件の内容によって大きく異なります。

平均年収について

テックリーチの取り扱い案件データによると、フリーランスのFlutterエンジニア案件の単価をもとに算出した年収は、720万〜1,140万円となっており、平均値は996万円でした。スキルや経験、案件の数などによって大きく変動しますが、年収996万円は一般のITエンジニアより高い水準です。

一方で、フリーランスは収入が不安定になりやすいデメリットもあります。案件が途切れると収入が途絶えてしまうため、常に次の案件を探しておく必要があります。

高いスキルを持ち、安定した案件を獲得できるエンジニアであれば、1,000万円以上の年収を得ることも可能です。

案件単価について

フリーランスのFlutterエンジニアの案件単価は、スキルや経験、案件の内容や期間によって異なります。

テックリーチの案件データでは、Flutter案件の平均単価は80万円、最低単価55万円、最高単価は95万円となっています。

出典:テックリーチFlutter案件一覧(数字は2024年4月時点)

例えば、toC向けの薬手帳アプリのリニューアル開発案件では、月額単価80万〜85万円のケースがありました。一方、中古車検索アプリのリニューアルでは、新規機能実装やデバッグ、テスト作業を担当する案件で、月額単価は60万〜65万円となっています。

上記の例のように、案件の業界や内容、求められるスキルのレベルによって、案件単価に差の出ることがわかります。つまり、高単価を狙うには、スキルを身につけ、高度なスキルを発揮できる案件を選ぶことが重要です。

また、UI/UXデザインの知見を持つエンジニアは、単純なコーディングだけでなく、アプリケーションの使いやすさや見た目の良さを追求できるため、高い単価で案件を受注しやすいと言われています。

フリーランスFlutterエンジニアに必要なスキル・ナレッジ

フリーランスのFlutterエンジニアとして活躍するうえで、身につけておきたい重要なスキルと知識があります。自己管理能力、Flutterを扱うスキル、Dartを扱うスキル、UI/UXの知見の4つの領域を詳しく見ていきましょう。

自己管理能力

フリーランスとして働くうえで、自己管理能力はかなり重要です。仕事の進捗状況や時間管理、健康管理、ストレス管理など、すべて自分自身で管理する必要があります。

特に複数のプロジェクトを同時に抱えている場合、規模や件数を適切に調整し、納期を守る能力が問われます。自己管理がうまくいかないと、納期に間に合わせるためと無理をして体調を崩してしまうこともあるでしょう。

Flutterを扱うスキル

Flutterエンジニアにとって、Flutterフレームワークを使いこなすスキルは必須です。UIの基本となるMaterialコンポーネントCupertinoコンポーネントを理解し、非同期処理を適切に扱えるようにしましょう。

状態管理手法としてRiverpod、BLoCパターン、Reduxを学ぶのもおすすめです。さらに、他のモバイルアプリ開発フレームワークやFirebaseの知識があれば、より幅広い案件に対応できるでしょう。

Dartを扱うスキル

FlutterはDart言語で開発されているため、Dartのスキルも重要です。

Dartの文法やデータ型、制御構文、クラスなどの基本的な部分を確実に理解しておく必要があります。

また、Dartの豊富なライブラリやフレームワークの使い方も習得しておくことが大切です。特に、FlutterアプリケーションでWidgetツリーの構築に欠かせないライブラリの理解は不可欠です。

他にもオブジェクト指向プログラミングへの理解は重要です。

Future

非同期処理の結果を表現するのがFutureオブジェクトの役割です。 読み込み処理やネットワーク通信など、完了まで時間を要するタスクで使われることが多いです。

処理が成功すれば結果の値を、失敗すればエラーを返します。Futureを使うことで、メインスレッドをブロックせず、別のスレッドで処理を実行できます。Futureにより、アプリケーションのパフォーマンスと応答性が向上します。

例えば、ネットワーク通信の場合、Futureを使うことで、データを取得するまでメインスレッドをブロックせずに、UIを更新したり、他の処理を実行したりできます。

asyncとawait

asyncとawaitは、非同期処理をより直感的に書くためのDartの機能です。asyncを関数に付けると関数はFutureを返し、awaitを使うとFutureの処理が完了するまで待機します。

asyncとawaitにより、非同期処理を同期的なコードのように書くことができ、コードの読みやすさが向上します。

UI/UXの知見

優れたアプリケーションを開発するには、UI/UXの知識も欠かせません。使いやすく見た目の美しいUIデザインと、ユーザー体験を向上させるUXデザインが求められます。

アプリケーションの利用者を中心に設計し、視覚的な側面と機能的な側面の両方に配慮しましょう。UI/UXデザインのスキルがあれば、クライアントから重宝される存在になれるでしょう。

Flutterのフリーランス案件を獲得する方法

フリーランスのFlutterエンジニアとして案件を獲得するには、さまざまな方法があります。

具体的な案件の探し方を詳しくご説明します。それぞれの方法の違いを把握し、案件獲得にご活用ください。

知人に紹介してもらう

人間関係を活用し、直接案件を斡旋してもらうのは、フリーランスエンジニアにとって有用な手段です。すでに信頼関係が築かれているため、初対面のクライアントと比べるとコミュニケーションがスムーズに進み、条件交渉もしやすくなります。例えば、以前一緒に働いていた上司や同僚、取引先の担当者などから紹介を受けることができれば、スムーズな案件獲得が期待できます。

一方で、人脈からの紹介は範囲が限られるデメリットもあります。知人がいない場合や、人脈が広がっていないうちは、紹介だけでは十分な案件が得られないこともあるでしょう。紹介はあくまで人と人とのつながりであり、つながり自体が案件を生むわけではないことを認識しておく必要があります。人脈を広げるためにも、他の方法と併せての活用をおすすめします。

求人サイトを活用する

求人サイトには多数の企業が集まり、さまざまな案件が掲載されています。自身のスキルや経験に合った案件を効率的に見つけることができるでしょう。特に大手の求人サイトでは、フリーランスエンジニア向けの案件が多数掲載されており、希望の条件で絞り込み検索ができるため便利です。

求人サイトでの応募では、自分の持ち味をうまく打ち出したプロフィールが何より重要になります。Flutter開発のスキルレベルや、過去の実務経験を分かりやすく説明し、自身の価値を引き立てることが求められます。また、ポートフォリオなどの実績を添付すれば、より説得力のある応募ができます。

一方で、大量の案件情報の中から適切な案件を選び出すには、時間と労力が必要です。自分に合った案件を見つけるまでに、多くの案件を精査する必要があるでしょう。

フリーランスエージェントを活用する

フリーランスエンジニアの代わりに、希望に沿った案件を発掘するのがフリーランスエージェントの役割です。本業が忙しい方や、今からフリーランスとして活動を始める方には特におすすめです。

エージェントサービスでは、エンジニア一人ひとりのスキルや要望に基づいて案件を紹介してもらえます。面談を通じて、エンジニアのスキルレベルやFlutter開発の経験年数、希望の案件内容や条件などを詳しくヒアリングし、個々のニーズに合った案件を提案してくれます。自分で探す手間が省けて効率的なだけでなく、交渉の際にもエージェントがサポートしてくれるので安心です。

テックリーチでも案件をご紹介しております。お気軽にご相談ください。

クラウドソーシングサービスを活用する

近年、利用者が増加しているクラウドソーシングサービスは、仕事の依頼側と請け負う側をつなぐプラットフォームで、多岐にわたる案件が掲載されているのが特徴となっています。

短期間のちょっとした案件から、長期にわたる大規模な案件まで、スキルや時間に合わせて自由に選べるのが魅力です。

しかし、クラウドソーシングサイトで仕事を受注するのにも、スキルや経験を示す適切なプロフィールを作成する必要があります。また、大量の情報から適切な案件を探し出すのに時間と労力がかかります。さらに利用者の増加にともない価格競争が激しくなりつつあり、希望通りの金額で受注するのが難しくなっている面もあります。

参考:Flutterのフリーランス案件

テックリーチの取り扱い案件データをもとに、具体的なフリーランス向け案件がどのような内容か、ご紹介します。

案件例①エンタメ業界でのアプリ開発コミュニティ機能コンテンツ制作

業界エンタメ系
ポジションアプリケーションエンジニア
スキルFlutter
単価〜95万円/月
職務内容Flutterを使用したモバイルアプリの開発案件です。ユーザー間のコミュニケーション機能、コンテンツ制作機能、アカウント管理やプッシュ通知などの基盤機能の実装が含まれます。

本件は、コンテンツ投稿やコミュニケーション機能を備えたアプリの開発案件です。Flutterの2年以上の経験、アプリケーションをリリースした経験、状態管理のスキルなどが必要となっています。

案件例②医療・福祉業界でのtoC向け薬手帳アプリの開発支援

業界医療・福祉
ポジションアプリケーションエンジニア
スキルFlutter
単価〜85万円/月
職務内容既存KotlinおよびSwiftアプリケーションのリプレイス案件に携わっていただきます。技術的負債があり、今後の機能拡張を見据えたリプレイスです。主に実装とテストを担当する方を募集しています。設計工程への参加も可能な場合はお願いします。

本件は、医療福祉向けのアプリケーションのリプレイス案件です。Flutterの実務経験、状態管理の経験が必須で、AWS Amplify・Firebase Authenticationなどの経験もあるとよいでしょう。

まとめ

FlutterではiOSとAndroidアプリを同時に開発でき、需要も高まっているため、フリーランスエンジニアにとっても将来性が高いフレームワークです。

スキルアップとともに、自己管理能力やUI/UXの知見も身につけ、知人の紹介やフリーランスエージェントを活用して案件を獲得するとよいでしょう。

Flutterでアプリケーション製作を実践し、UI/UXに優れたアプリの世界でフリーランスを目指してみてはいかがでしょうか。

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