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フリーランスエンジニアの平均年収は?高収入を稼ぐポイントも解説

会社員と違いフリーランスエンジニアの収入が不安定とはいえ、平均年収は気になるところだと思います。本記事ではエンジニアの業種ごとの平均年収をお伝えし、フリーランスエンジニアのメリット、デメリットを説明します。さらにフリーランスエンジニアに求められる条件や収入を上げるポイントも解説をします。会社員と比べてフリーランスは自分の能力が報酬に反映されやすくなります。記事を参考に対策を考えましょう。

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Contents

フリーランスエンジニアの年収事情

エンジニアとして独立すると、収入額は、取り組む仕事の内容や契約の形態、そしてなによりもあなた自身のスキルと経験によって左右されます。

一体どれくらいの収入を期待できるのか、具体的な数字を見ていきましょう。

正社員の平均年収

正社員ITエンジニアの平均年収は約480万円(2024年2月現在)で国内平均の458万円より高い水準ですが、350万円〜440万円の層が多いのに対し、最高で1,074万円以上にも及び、会社やスキルにより差のあることが分かります。

出典:求人ボックス

フリーランスの平均年収

平均年収割合
~200万円6.6%
200万円~300万円14.0%
300万円~500万円28.0%
500万円~800万円29.1%
800万円~1000万円12.6%
1000万円~9.8%

フリーランスエンジニアの平均年収は「500万円〜800万円」が調査で最多の回答、次に「300万円〜500万円」の層が続き、多くが年収500万円以上を稼いでいることがうかがえます。

出典:リランス

年代別

年代平均年収
20代約510万円
30代約558万円
40代約620万円

年齢が上がるにつれ、収入は増加します。20代は200万円台の占める割合が多いですが、30代で300〜500万円層が増え、40代では800万円以上、さらに1000万円以上稼ぐ人も少なくありません。

平均年収を見ても、経験やスキルの蓄積が収入アップにつながる傾向が分かります。

職種別

WEBやアプリ開発に携わるエンジニアは市場での需要と供給が均衡していますが、ブロックチェーンやVR・ARなど特化した技術分野で活動するエンジニアは、高い専門性から大きなプロジェクトに参画し、収入を伸ばすチャンスがあります。

同様に、上流工程やITコンサルタント、ITアーキテクトなどの職種に就いているフリーランスエンジニアは、一層高い年収を目指すことができます。

業種別

WEB関連(フロントエンド、バックエンド)やシステムエンジニアは、技術の進歩が早く、平均年収が480万円から960万円と幅広いです。

一方、金融や公共インフラなどの安定した需要がある業界で活躍するアプリケーションエンジニアは、専門性が高く評価され、経験豊富なエンジニアは600万円から1080万円の高収入を実現可能です。

フリーランスエンジニアの手取り

フリーランスのエンジニアは会社員よりも高収入な場合が多いですが、手取りは事情が異なります。保険や税負担が異なるためです。

例として、独身のフリーランスエンジニア(埼玉県在住、40歳未満、青色申告、経費は月10万円)の年収と手取りは以下のようになります。

年収手取り
240万円217万円
360万円308万円
480万円400万円
600万円482万円
720万円553万円
840万円622万円
960万円693万円

フリーランスエンジニアの手取りの計算方法

フリーランスエンジニアの手取金額は、売り上げから次の項目を差し引くことで計算できます。

  • ・経費
  • ・社会保険料(国民年金保険料、国民健康保険料)
  • ・税金(所得税、住民税、個人事業税、消費税)

上記のうち、国民年金保険料と経費以外は売り上げに応じて増額します。

以下で計算方法をご紹介します。

国民年金保険料

一人あたり一定額です。令和5年度は月額16,520円です。

国民健康保険料

所得や資産に対する割合、加入人数や1世帯あたりにかかる金額があり、お住まいの市町村毎に異なります。

本項で「所得」は、前年の売り上げから経費を引き、基礎控除43万円を含む適用可能な控除を引いた金額です。

所得=年収360万円-経費120万円-青色申告特別控除65万円-基礎控除43万円

所得×(6.6%+2.3%)+ 1人×(1.3万+0.8万)+1世帯×1万= 14.8万円(埼玉県の場合)

1ヵ月あたり、14.8÷12 =約1.2万円です。

所得税

課税される所得金額は、売り上げから経費と各種の控除を引くと求められます。

年収360万円-経費120万円-基礎控除48万円-青色申告特別控除65万円-社会保険料控除34.6万円= 92.4万円

所得税は、課税される所得金額により税率が違います。課税所得が92.4万円の場合、税率5%、控除額0円ですので、

92.4万円×5%-0 = 4.62万円

また、令和19年まで上記に2.1%を乗じた復興特別所得税が追加でかかります。

4.62万円×2.1% = 970円

住民税

所得に比例する「所得割」部分と一律で課税される均等割を合計して求めます。

埼玉県の場合、「所得割」は課税所得×10%、均等割は5000円です。

92.4万円×10%+0.5万円= 9.7万円

フリーランスエンジニアが年収から引かれる税金と保険について

会社員とは違い、収入全体から自分で計算し、責任を持って納付する必要があります。税金と保険それぞれ見ていきましょう。

税金

フリーランスエンジニアが対象となる税金には「所得税」「個人事業税」「消費税」「住民税」があります。

所得税は収入から経費を差し引いたあとに課せられ、個人事業税は特定業種に、消費税は年間売上1,000万円超える場合やインボイス制度の適格請求書発行事業者に必要です。住民税は居住地の自治体が定めます。

保険

フリーランスエンジニアは「国民健康保険」と「国民年金保険料」の支払いが必要です。

医療費削減に国民健康保険、老後の生活資金に国民年金が対応し、収入や年齢により負担額が変動します。

フリーランスエンジニアで高収入を稼ぐ方法

高収入を得るためのポイントとなる箇所を以下でご紹介します。

常に新しい情報をキャッチアップする

フリーランスエンジニアにとって技術のトレンドや新情報をつかむことは重要です。

業界動向に敏感に、新たなプログラミング言語や開発手法を学ぶことで、市場価値を上げられます。

業界ニュースの定期チェックやセミナー参加などで情報をアップデートし続けることが大切です。

営業力を磨く

営業力はクライアントに技術やサービスの価値を理解してもらい、仕事を受注する力を指します。

技術力と同じく、自己の価値を伝え、報酬に繋げる交渉力が重要です。クライアントの課題への貢献と信頼関係を構築すると成功につながります。

需要のある技術を身に着ける

市場で求められる技術をマスターすると、フリーランスエンジニアの収入向上に直結します。

特に希少価値の高いプログラミング言語や特定業界向け開発スキルを習得すれば、高単価案件の獲得が可能になります。

取引先とよい信頼関係を築く

クライアントと良好な関係を築くことで、継続的な仕事や新規案件が期待できます。約束を守り、質の高い成果を提供し、適切なコミュニケーションが重要で、問題があれば迅速に対応することで信頼を得られます。

効率的に仕事を選ぶ

年収が高い業界や職種を選ぶことが収入アップに直結します。

特にITや金融業界では、専門スキルを持つエンジニアが高評価されます。市場ニーズと専門性に基づいて選びましょう。

人脈を広げる

多様な人脈を広げることで、新たな案件や情報を獲得します。セミナー参加やSNS活用は効果的で、交流からビジネスチャンスやアドバイスが得られます。

自分のサービスを持っておく

自作のアプリやサービスを持つことで、案件外の収入源を確保可能です。潜在顧客のニーズに合致する専門性の高いサービスが望ましいです。

他の収入源を持つ

仕事以外の収入源を持つことが、収入の安定化に役立ちます。投資や副業からの収益は、不確実性に対応する上で重要です。

例えば、株式投資などの金融商品による収益は、労働収入とは無関係に継続して得られる可能性があります。また、副業として自身のエンジニアとしてのスキルを活かしたブログやYouTubeの運営、セミナーや教育活動をおこない、商品やサービスを販売して、新たな収入の柱を築くこともできます。

フリーランスエンジニアで手取り額が高い人の特徴

フリーランスエンジニアのなかでも、手取り額が高い方には共通する特徴があります。

特徴を理解し、自分の状況に応じて取り入れることで、より多くの収入を確保できます。詳しく見ていきましょう。

経費を活用する

フリーランスエンジニアは、仕事に必要な道具や通信費、交通費など、さまざまな費用を経費として計上できます。経費により、課税所得を減らすことができ、結果として税負担を軽減できます。

打ち合わせ時の飲食費やドレスコードに応じた服装の購入費用も、条件を満たせば経費にできるため、積極的に活用すべきです。

控除を利用する

青色申告特別控除や社会保険料控除、小規模企業共済など、さまざまな控除を積極的に活用すれば、所得税の負担を減らすことが可能です。

特に、青色申告特別控除を使うことで、65万円までの大きな控除を受けられます。

iDeCoやNISAで節税対策をする

iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISA(少額投資非課税制度)の制度を活用すると、将来への投資をしながら節税効果も得られます。

iDeCoでは、掛金が全額所得控除の対象となり、NISAでは投資益が非課税になるため、賢く利用すれば税負担を減らせます。

フリーランスエンジニアのメリット

フリーランスエンジニアになると、様々なメリットを享受できます。以下で、具体的なメリットを見ていきましょう。

実力次第で収入が伸ばせる

自身のスキルや経験を直接価値として反映できるため、実力次第で収入を伸ばすことができます。プロジェクトの条件や自身の交渉力により、高い報酬を得るチャンスもあります。

市場価値に応じた報酬をクライアントと交渉できる点が大きな魅力です。

自由な環境、時間に働ける

家庭の事情やライフスタイルに合わせて仕事ができるため、自分にとって理想的なワークライフバランスを実現することが可能です。

例えば、好きな場所でリモートワークを行うことで、仕事とプライベートの時間をより柔軟に管理できます。

自分の得意な仕事を選べる

フリーランスエンジニアは、自分の得意分野や興味のあるプロジェクトを選んで仕事できます。

専門性を高めやすく、仕事の満足度も上がります。

仕事の量を調整できる

プロジェクトや契約の内容次第で、仕事の量を自分で調整できるのもフリーランスの特権です。

忙しい時期は案件を控えめにし、余裕がある時期には積極的に仕事を受注することも可能です。柔軟性は、自分のペースで働きたい人には大きなメリットとなります。

節税できる

フリーランスエンジニアは、事業主として必要経費を計上することで節税が可能です。使用する機材や通信費、教育費など、仕事に必要な経費を差し引くことで、課税所得を減らすことができます。

効率的な税金対策を行いたい人にとって、大きな利点と言えるでしょう。

フリーランスエンジニアのデメリット

フリーランスエンジニアとして働くことには、把握しておくべきデメリットもあります。

仕事が見つからず、収入が安定しない

フリーランスエンジニアは、安定して案件を確保できなければ、収入が不安定になりがちです。

また、市場の需要や景気の変動によっては、思うように仕事が見つからない時期もあります。対応するためには、単価交渉能力の向上や、多様なクライアントとの良好な関係構築が必要です。

雑務も全て自分でおこなう必要がある

フリーランスエンジニアは、専門の仕事だけでなく、営業活動や経理処理、契約書類の作成など、会社員時代には関わらなかった業務も全て自分でおこなう必要があります。

福利厚生などの会社員の恩恵がなくなる

フリーランスエンジニアは、健康保険や雇用保険、退職金など、会社員として受けられる福利厚生の恩恵を受けられません。

そのため、自身で用意する必要があることを理解し、計画を立てることが大切です。

孤独を感じやすい

フリーランスエンジニアは、一人で仕事をすることが多く、孤独感を感じやすい職業です。

人とのコミュニケーションが少なくなると、モチベーションの維持が難しくなる場合もあります。

スキルを伸ばせない可能性がある

会社員のように、自動的に研修や教育機会が提供されるわけではないため、最新の技術トレンドに遅れを取らないよう、積極的に情報を集め、学習を続けることが必要です。

まとめ

今回はフリーランスエンジニアの年収に関してさまざまな観点からご紹介しました。

  • スキルに見合った報酬を得るためには単価・条件の交渉が重要
  • 年収はスキル、経験年数、年齢、コミュニケーション能力に関係する
  • 継続的な学習と自己管理が年収アップに重要
  • 営業力、希少性の高い技術、信頼関係の構築などで差別化を図る
  • フリーランスエージェントを活用して適切な案件を見つける

収入を増やす方法もいろいろとあるため、ご自分に合った計画を立て、行動し、それぞれの目標を達成させましょう。

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