これからフリーランスでWeb制作に携わりたいと考えている方にとって、案件を獲得するためのスキルや、意識すべきポイントは気になる要素だと思います。
そこでWebページ制作に必要なスキルの他、案件を獲得するうえで押さえておきたい点をまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。
Contents
Web制作に必要なスキル
Webページを作るためには、さまざまな言語が使われています。Web制作を仕事とするのであれば、下記のようなスキルの習得が必要です。
HTML・CSS
HTMLは正式名称を、HyperText Markup Language(ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ)といいます。見出しや段落、さらに表やリンクなど、ホームページを構成する文章がそれぞれどのような役割を持っているかを示すもので、Webページ表示の根幹を担う言語です。
例えば、強調のために文字を太くしたり、色を変えたりすることもHTMLによっておこなうことができます。HTMLは、Webページの文書構造を指定する土台と言い換えてもよいでしょう。
一方、CSSは正式名称をCascading Style Sheets(カスケーディングスタイルシート)といい、ページのレイアウトをデザインするために使われます。
文字や画像の表示位置、文字と文字の間隔といった、レイアウトの調整だけでなく、リンクをわかりやすくボタン表示させたり、数秒ごとに画像を変化させたりすることが可能です。またWebページ全体にスタイルを適用し、デザインを統一化させることもできます。
HTMLで作り上げた論理構造をCSSで彩ることで、昨今のWebページは成立しているといえます。
PHP
PHPは、Hypertext Preprocessor(ハイパーテキスト プリプロセッサー)というプログラミング言語です。閲覧したユーザーや時間に応じてコンテンツ内容が変化する、動的なWebページを作るために使われます。
またメールフォームやショッピングカートの作成、ブログやニュースサイトなどで使われているWordPressのカスタマイズも、このPHPによっておこなうことが可能です。さらにブログのトップに最新記事を表示するといったことも、PHPによってできています。
WordPpress
WordPressは、コンテンツ管理システム(CMS)の一つで、無料で使うことのできるソフトウェアです。Web関連の知識がなくとも、Webページやブログの作成といったことができるため、世界的なシェアを持っています。
これまで出てきたHTMLやCSSに詳しくなくても、管理画面から記事の投稿や編集を簡単におこなうことが可能です。コメントの表示管理、アクセス数の確認といったことが容易にできる点も見逃せません。
ただし、サーバーに設置するためには、ある程度の技術が求められます。またテーマを自由にカスタマイズしたいという場合には、WordPress自体の知識はもちろん、HTMLやCSS、PHPに詳しくなる必要もあります。
JavaScript
JavaScriptは、Google ChromeなどWebブラウザ上で動くプログラミング言語です。動きのあるWebページには、基本的にJavaScriptが使われています。
ユーザーに注意を促すポップアップウィンドウ、画像が切り替わっていくスライドショーが作れる他、埋め込まれたGoogle Mapのようにページを移動せずにデータを取得・表示させることも可能です。JavaScriptによって、CSSで彩ったWebページをより魅力的に演出することができるのです。
さらにGoogle ChromeやFirefoxといったブラウザの拡張機能や、iPhoneとAndroidの双方で動くアプリケーションの開発にもJavaScriptは用いられています。
フリーランスとしてWeb制作の案件を獲得するには
Web制作に必要なスキルを身につけたあとに重要になってくるのが、案件の獲得です。どれほどHTMLやCSSに精通していても、仕事につながらなければフリーランスとして活動を続けていくことは難しくなるからです。
案件を得るうえで大切なポイントには下記のようなものがあります。
Web制作のスキル・制作実績がある
誰しも未経験者よりは、実務経験がある人間に仕事を依頼したいものです。取引の経験や信頼関係の構築がない段階では、これまでの実績こそが依頼主にとってフリーランスと契約を結ぶ指針になります。もしも会社員としてWeb制作業務をおこなっていた場合には、ぜひその経歴をアピールしましょう。
また、たとえ独学でWeb制作のスキルを身につけたとしても、公開できる成果物があれば問題はありません。自分はWebページの制作を任せられる人間だ、と第三者に胸を張っていえるような根拠を用意することが重要です。
ポートフォリオを用意する
自分自身のWeb制作スキルを端的に伝えられる準備も大切です。そこで作ることをおすすめするのが、ポートフォリオです。
会社員としてWeb制作をおこなってきた方の場合、これまでに携わった業務をまとめてみましょう。個人的な活動としてWeb制作をしてきた場合、そのサイト自体を見てもらうこともよいアイデアです。
ミュージシャンやアーティストのように、自分の公式サイトを作り、そこでこれまでの成果物を披露しつつ、Web制作のスキルをアピールするというやり方もあります。
制作メニューを用意する
費用がわからない時価の料理は、予算によほど余裕があるときでないと注文がしにくいものです。Web制作を発注したい依頼主も同じ気持ちを抱えています。そこで自分にWeb制作を頼むとどれほどかかるのか、といったことをまとめたメニューを用意しましょう。
盛り込むコンテンツの数や種類など、Webページの規模でどれだけ費用がかかるのか、また作業の範囲やその日数といったことを事前に詳しくわかるようにすると、案件につながりやすくなります。
自分のことを知ってもらう
フリーランスとして生計を立てるには、実務作業だけでなく営業活動もおこなう必要があります。地味に感じられるかもしれませんが、まずは知人・友人に自分がWeb制作をしていることをアピールしましょう。すぐに仕事につながらなくても、個人的な人脈をたどってのちのち案件を締結できることもあります。
自分の営業スキルに自信がある場合には、直接メールや電話で企業などに連絡を取ってみるのもよい考えです。例えば、すでにWebページを持っている個人商店に、自分であればよりよいものを提供できると交渉してみるというやり方もあります。
営業活動が苦手な場合には、依頼主とフリーランスをつなぐエージェントサイトを利用し、案件の獲得を手伝ってもらいましょう。
Web制作の下請け案件と直受け案件
Web制作には、下請け案件と直受け案件の2種類があります。それぞれどのような違いがあるのか、確認していきましょう。
下請け案件は比較的受注しやすい
下請け案件とは、直接仕事を受注された業者から、さらに業務を依頼されるケースを指します。すでにプロジェクトが発足しており、そこにあとから参加するかたちになるため、直請けに比べて受注しやすいという特徴があります。
一方で、クライアントとではなく直請けした企業とのやり取りが中心になることから、自分の提案がプロジェクトの方針に反映されにくいというデメリットもあります。また、報酬や作業範囲などをあらかじめしっかりと確認しておかないと、直請けした企業とトラブルにつながることも考えられます。
何より大きいのは、下請け案件の場合、直請けした企業に支払われる報酬の一部しか得られないことでしょう。いわゆる中抜きによって、報酬が少なくなってしまいます。
しかし、クライアントと自分の間に入る企業のディレクターがしっかりと舵を取ってくれれば、問題は起きにくく、それほど実務経験がなくとも、Web制作に専念して取りかかることができます。
フリーランスとして駆け出しの場合、まずは下請け案件でキャリアを積んでいきましょう。
直請け案件は進行管理を担う場合もある
直接クライアントから依頼をされる直請け案件は、制作の相談からはじまり、プロジェクトの発足、納品物に不備がないかを確認する検収の作業まで、さまざまな業務に関わることになります。もしも先方にディレクターがいない場合、自分で進行管理をおこなうケースもあります。
求められる業務の範囲が広く、それにともなって得られる報酬も下請け案件に比べて高くなります。クライアントと直にやり取りをするので、自分の提案が受け入れられやすい点、間に入った企業のディレクションミスに振り回されない点なども見逃せません。
フリーランスは、自分の裁量で仕事を取り仕切り、やった分だけ収入を増やすことができる働き方です。その点に魅力を感じてフリーランスを選んだ方の場合、自己判断で業務を進めやすく、収入面でも有利という直請け案件の特徴は、大きなメリットではないでしょうか。
ポートフォリオ・制作メニューの例をご紹介
ここでは実際に製作されたポートフォリオと制作メニューの紹介をします。下記は株式会社オカクリさまのもので、ポートフォリオはもちろん、制作メニューも目で見てわかりやすい構成になっているのが特徴です。
・ポートフォリオ
関連リンク:制作実績 − 株式会社オカクリ
・制作メニュー
関連リンク:料金表 − 株式会社オカクリ
Web上でよいと思ったものがあれば、ぜひご自身のポートフォリオや制作メニューの参考にしてみてください。
営業パートナーを見つけると制作に集中しやすい
当然ながら人には向き不向きがあり、できることならWeb制作だけに取りかかっていたい、と感じる方もいるかと思います。そういった方の場合、営業が得意なパートナーを見つけることをおすすめします。
ポートフォリオやWeb制作のメニューなどの営業資料を渡し、案件受注ごとに何割かを報酬として支払う契約を結べば、自分自身は営業パートナーが受注してきた仕事に専念することが可能です。
周囲に営業スキルの高い人間がいない場合、SNSやブログで自分のスキルをアピールしつつ、パートナーを募集してみてください。
まとめ
Web制作を生業とするフリーランスになるためには、HTMLやCSS、PHPなどに関する技術を身につける他、自分を売り込む営業スキルも重要になってきます。
極力制作に専念したいと考えている場合には、フリーランス向けのエージェントサイトを利用したり、個人的に営業パートナーを見つけて業務提携をしたり、工夫をこらしてみてください。
これまでの情報がお役に立てば幸いです。
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